中学部活の地域移行、文化系の実証事業始まる 吹奏楽が合同練習会
2025年02月03日 のニュース
75人が学校の枠超え
福知山市教育委員会は、公立中学校の休日部活動の地域移行に向けた取り組みを進めている。1日には、文化部活動の実証事業の第1弾として、吹奏楽部の合同練習会を実施。市立5中学校の1、2年生部員75人が内記五丁目の惇明小学校講堂に集い、学校の垣根を超えて演奏技術を磨いた。
生徒数が減り、やりたい部活動ができない-といった体験格差の解消などを目的に、市は2027年度以降の休日部活動の地域移行をめざし、昨年度から運動部活動で実証事業をしている。これまでにサッカーなど6種目で取り組んでおり、文化部活動での実施は今回が初めてとなる。
市立全9校の1、2年生を対象に参加者を募ったところ、日新、南陵、成和、桃映、六人部の5校の吹奏楽部員75人が集結。トロンボーン、トランペット、ホルンなどの楽器は各校からトラックや顧問の車で持ち寄り、プロのバンドトレーナー、藤本眞也さん(61)の指導の下、基礎練習や合奏に励んだ。
藤本さんは、楽器のセッティングの仕方や効率の良い音の出し方などの基礎を教えたあと、最後は全員で「星の世界」を演奏。積極性を持つことや指揮者をしっかり見ることの重要性を伝え、「録音機を使って演奏を聴き直し、改善点を自分たちで考えることでさらに良くなる」と助言した。
南陵中学校2年、吹奏楽部の部長を務める生徒は「貴重な機会となり、楽しかったです。他校の人と話せて刺激にもなりました。普段やっていないこともたくさんあったので、教わったことを日々の練習に生かしていきたいです」と話していた。
市教委は後日、合同練習会に参加した生徒や教員を対象にアンケートを実施し、次年度以降の取り組みを検討する方針。
写真(クリックで拡大)=学校の枠を超えて演奏する生徒たち