夜久野高原桜プロジェクト―農匠の郷を桜の名所にと、地元住民たちが設立「100年以上残していける場所に…」
2024年12月15日 のニュース
京都府福知山市夜久野高原の道の駅・農匠の郷やくのを桜の名所にしようと、地元住民たちが「夜久野高原桜プロジェクト」(水谷博会長)を設立した。現在は道の駅内にある芝生広場「のんびり広場」の環境整備などを行っていて、来年度以降、関係機関とも連携を図りながら、植樹や誘客イベントの開催などを計画している。
夜久野高原の桜の名所としては、道の駅から少し離れた場所にある府緑化センターが定着していて、毎年、市内外から多くの人が訪れている。
市は10年以上前に、道の駅内の旧夜久野高原温泉からのんびり広場に続く遊歩道沿いにヤエベニシダレ約30本を植樹。その後、福知山観光協会夜久野支部が、農匠の郷も桜の名所に-と、「桜プロジェクト事業」と銘打って、2020年に同広場内に桜の苗木を7本植樹した。
以降も同支部は、スイセンやチューリップなどの花の球根を広場の花壇に植えるなど景観の改善に努めてきたが、今年4月末、同支部が解散したため、プロジェクトも中止となった。
100年以上残る場所に
桜は毎年きれいに咲くが、のんびり広場は道の駅の奥にあり、その存在を知らない人も多い。「知ってほしい」との住民たちの思いは強く、元同支部員らを中心に結束し、11月に新組織を立ち上げた。
現在は不定期に集まり、周辺の除草作業や獣害対策などの環境整備を進めながら、既存の桜の現状調査をし、今後の植樹計画などを練っていて、将来的には広場外縁にシダレザクラが並ぶ「花回廊」を構想している。
水谷会長(66)は「夜久野高原は地質にも恵まれていて、桜もきれいな花を咲かせます。近くに緑化センターもありますが、センターを訪れた人が道の駅にも足を運び、夜久野高原一帯で桜を楽しんでもらえるようになればうれしい。夜久野の財産として、100年以上残していける場所をめざしたい」と話している。
夜久野高原桜プロジェクトは会員を随時募っている。問い合わせは水谷会長、電話(38)1386へ。
写真上(クリックで拡大)=道の駅を桜の名所にしようと取り組む住民たち
写真下(クリックで拡大)=のんびり広場で除草作業などを行う