筆跡で性格診断 猪崎の企業がAI開発

2024年02月05日 のニュース

 京都府福知山市猪崎のIT企業・SHF(滝花智志社長)が、紙などに書く「口」「様」の漢字2文字を端末のカメラで読み込み、筆跡診断をするAI(人工知能)を開発した。約20秒で性格などを高い精度で推定でき、イベント時の集客ツールとしての需要を狙う。周知と地域貢献を兼ねて、市内企業や自治会などに無料で貸し出す。

 筆跡診断は、筆跡心理学に基づいて、書いた文字から書き手の性格や人間像、行動傾向などを解明するもの。先進地の欧米ではグラフォロジーと呼ばれる学問として知られている。

 同社は、顧客に多い建設、葬儀両業界が開催する完成見学会などのイベント時の集客ツールとして、国内の筆跡研究の第一人者、日本筆跡診断士協会長の森岡恒舟さんの監修を受けて筆跡診断AIを開発。10代後半から70代までの筆跡標本を集め、筆の運びや強さといった特徴などをみてAIが診断できるように学習させていった。

 診断の精度を上げることに苦労したといい、開発は3年がかり。大手文具メーカーとコラボして全国店舗のボールペン試し書きコーナーでの集客効果の向上を確認し、福知山産業フェアにも出展して関心を集めた。

 マンネリ化したイベントの新企画としての役割や、紙やタブレットに文字を書いて読み込むだけのため省スペースでできることも利点といい、プリントアウトする診断書には自社広告やQRコードを入れることもできてPRにつなげやすい。

 正確な診断のためにはいつも通りにさらっと書くことがコツで、「丁寧に書くとよそ向きの字ですから外面の結果になります。軽い気持ちで書いてもらうと内面に迫ることができます」。

 滝花社長は「市内でこれから春先に向けてイベントが増えていくと思うので、企業や自治会、子ども会などの団体などでも使ってもらえたらうれしい」と話している。

 読み込みするタブレットやスマホはインターネットに接続している必要がある。無料利用希望の申し込みは同社、電話(23)8117へ。

 

写真(クリックで拡大)=書いた文字を端末カメラで読み込んで筆跡診断

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