人の役にと「応急手当普及員」取得 夜久野中3年の上田君

2023年12月18日 のニュース

 交通事故をきっかけに「人の役に立ちたい」と思い立ち、福知山市立夜久野中学校3年の上田由翔君は、応急手当普及員の資格を取得した。市内では10代でただ一人。まだ指導経験こそないものの、市民に対して応急手当てを教えることができる上田君は、「人の命を助けることにつながる正しい知識と技術を広く知ってもらえるよう頑張りたい」と意気込んでいる。

 応急手当普及員は市消防長が認定し、心肺蘇生やAED(自動体外式除細動器)の取り扱いなどの指導ができる公的資格。現在、市内には435人の有資格者がおり、上田君はその中で唯一10代の普及員として、今年8月に認定を受けた。これにより、福知山消防署の呼びかけに応じ、救命講習などへ指導員として参加できるほか、自ら講習会を開くこともできる。

 上田君が資格取得をめざしたきっかけは、2月に自宅近くで遭った交通事故。救急車で搬送される際、親身に対応してくれた救急隊員の姿に憧れ、自分も何か人の役に立ちたい-と、資格などを調べる中で応急手当普及員の存在を知り講習に申し込んだ。

 講習は3日間あり、応急手当てに関する知識や実技学習のほか、基礎医学、機材の使い方の指導方法などを学び、最後に筆記、実技試験に合格して認定を受けた。

 上田君は「学校にもAEDはありますが、使い方を知っている生徒は少ないので、いざというときは自分が先に立ち行動できたら」と話し、「高校受験が終われば、講習会への参加や、学生が主体となり応急手当ての普及活動をする団体に所属するなど、積極的に活動していきたいです」と意気込みを語る。

 消防署警防課救急係、小林有紗係長は「同じ目線、同じ立場に立てる強みを生かして、若い世代に応急手当ての重要さを広めていってもらえるように期待しています」と話している。

 

写真(クリックで拡大)=認定証を手に持つ上田君

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