府北部の消防が連携強化に合同訓練 土砂崩れを想定

2023年10月18日 のニュース

 福知山市長田野町の福知山消防署東分署屋外訓練場で17日、緊急消防援助隊北部ブロック合同救助訓練があった。京都府北部5消防本部の消防職員約30人が、土砂崩れが起きた住宅から人命を救助する訓練に取り組んだ。

 土砂災害発生時の救助活動の充実に向け、各消防本部の連携強化を目的とした訓練。合同で震災時の後方支援訓練をしたことはあるが、本格的な救助訓練は初めて。福知山、綾部、舞鶴、京丹後各市、宮津与謝消防組合の消防本部が参加した。

 訓練は、地震による土砂災害が発生し、住宅2棟が巻き込まれ、住民が取り残されている-との想定。木造住宅と鉄筋コンクリート住宅の2カ所の現場が設けられた。

 「土砂が流れ込んだ木造住宅の現場」では、重機で土砂を取り除くとともに、スコップを使って手掘りで除去。倒壊した建物内に入り、要救助者に見立てた人形の救助に当たった。

 住宅の裏山が更に崩れないようにコンクリートパネルと鉄パイプで「土留め」を設け、住宅からの土をベルトコンベヤーで運び出す作業もした。

 危険な現場であり、集中力が途切れないように活動時間を制限し、交代しながら進めていった。

 鉄筋コンクリート住宅の現場では、崩れ落ちたコンクリートにジャッキや木材を挟んで人命救助をした。

 現場周辺にドローンを飛ばしての情報収集も行い、本番さながらに緊張感を持ち、一つひとつの手順を確認しながら進めた。

 木造住宅の現場で訓練に臨んだ福知山消防署の池上功樹さん(27)は「狭い建物内での訓練だったので活動が制限され、大変な作業が続きましたが、実際の災害現場ではもっと過酷な状況となります。訓練で活動の流れの確認や他市町の署員との連携が深まりました」と話していた。

 

写真(クリックで拡大)=土砂が流れ込んだ木造住宅から住民を救出した

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