貸出数、閲覧数で2回目の全国1位　ふくちやま電子図書館

読書習慣をサポート

　京都府の福知山市立図書館（山路智子館長）が運用する「ふくちやま電子図書館」が、図書館流通センター（ＴＲＣ）＝本社・東京都＝の電子図書館サービスを導入している全国337図書館のなかで、人口1千人あたりの貸出数と閲覧数の両方で1位となった。1位を獲得するのは2回目。

　ふくちやま電子図書館は、インターネットに接続できる環境があれば、パソコン、タブレット、スマホなどから24時間いつでもどこでも読書が楽しめる仕組み。前回は、2021年10月1日～22年9月30日の集計期間で、同様の全国1位となっている。

　今回は22年4月1日～23年3月31日の利用状況を集計し、2回目の頂点に輝いた。実際の貸出数は18万4235冊、閲覧数は36万8012回で、それぞれ1千人あたりにすると、貸出数は2009冊、閲覧数は4804回。

　蔵書数は、22年1月のスタート当初は1万8657点だったが、2万7333点（今年8月末時点）に増やしたほか、使い方の講座を開いたり、1周年記念キャンペーンとして「お試しＩＤ」を発行するなど利用促進を図り、市民の読書習慣をサポートしてきた。

　同館によると、小学生、中学生や親世代の30代、40代の利用が多く、児童書の名探偵コナン歴史まんがシリーズが貸出ランキングの上位を占める。また図書館ではあまり借りられていない、心や性などの悩みに対する本が電子図書館では利用されているという。

　同館の中嶋善彦係長は「朝読書で利用するなど、各学校で積極的に利用してもらっていることも1位になったひとつの要因ではないか。今後、さらに幅広い年代の方々に使っていただくため、貴重な地域の資料も電子図書館で読めるようにしていきたい。使い方が分からない人はぜひ相談してください」と話している。

写真（クリックで拡大）＝2回目の全国1位に輝いた