レストランの収益をウクライナに シンガポール出身料理人

2023年09月30日 のニュース

 京都府福知山市中地の移住体験型シェアハウス「Wぴーす」で暮らす料理人のジョーイ・ホー・ニヘイさん(30)が、食を通じて、戦争や災害など危機に瀕している国々を支援する取り組みを始める。10月6、7両日には、新町商店街内にある空き店舗活用施設「アーキテンポ」で、ポップアップ(期間限定)専用のレストランを初出店し、そこで得た収益の一部をウクライナに寄付する。

 ジョーイさんはシンガポール出身で、大学卒業後、来日し、東京都のベンチャー企業を経て、シンガポール料理のキッチンカーで起業。瞬く間に行列のできる人気店となり、ほとんど休みなしで朝から夜遅くまで働いた。

 その後、ゆっくりとした時間を過ごしたいと、2022年9月ごろに来福し、Wぴーすを拠点に国内外のさまざまな地域を巡り、各地の郷土料理を学んでいる。

 ロシアによるウクライナ軍事侵攻が長期化するなか、「自己表現ができる食を通じて、今、危機に瀕している人々に貢献したい」と、地元の規格外の食材を使い、支援する国の郷土料理でもてなすポップアップ専用のレストラン「PITCH IN KITCHEN(ピッチンキッチン)」の取り組みを思い付いた。

 料理はハーブバターやカッテージチーズ、ジャムなど調味料も含めてほとんどが手作りで、前菜やスープ、メインディッシュなどコース4品を提供する。今回のメニューは、地元の農家から調達したタマネギ、ジャガイモなどを使用したウクライナのギョーザともいわれる伝統料理「ヴァレーニキ」や豚の脂肪を使ったウクライナ風のボルシチ、パンケーキなどを予定している。

 完全予約制。10月6、7両日は午後5時30分からと、同7時45分からの2部制。定員は各20人。料金は1人3800円(税込み)。収益の一部は国連UNHCR協会のウクライナ緊急支援に寄付する。10月13、14両日は、京丹後市のまちまち案内所でも実施する。

 ジョーイさんは、「今もっとも弱い立場にある人々の暮らしにエールを送れるよう、生産者の思いと『みなさまのおいしい』で、一緒にピッチンキッチンを築けていけたらうれしい。今回はウクライナですが、次回は地震で被災したモロッコの支援も考えています。今後は島根県や宮崎県でも実施する予定です」と話している。

 事前予約や問い合わせは、ピッチンキッチンのインスタグラム、もしくはメールjoeysays.hei@gmail.com

 

写真(クリックで拡大)
 ・レストランを開店するジョーイさん
 ・ウクライナ風のボルシチ

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