コロナ対策や大型事業で過去2番目の規模に 京都府福知山市22年度決算

2023年09月04日 のニュース

 京都府福知山市は2022年度の決算概要を発表した。一般会計は新型コロナウイルス感染症や原油・物価高騰対策関連事業の実施、京都府中・北部地域共同消防指令センターや福知山鉄道館整備が本格化したことなどで、歳入、歳出とも過去2番目の規模になった。歳入から歳出と翌年度繰越財源を引いた実質収支は11億3千万円の黒字。財政の弾力性を示す経常収支比率は5年ぶりに3・9ポイント悪化し、92・8%となった。(原則1千万円未満切り捨てで表記)

■歳入 市税は全税目が増収■

 歳入は、475億4千万円で前年度(21年度)比2・3%増えた。個人市民税は給与所得が伸び、法人市民税も製造業などの課税額が増えた。地価は緩やかな下落が続いているものの、新築が増えたことで固定資産税は多くなった。

 地方交付税は普通交付税などが増え、117億4千万円で0・7%増。地方譲与税・府税交付金などは新型コロナ関係が減るなどして、2・0%減の29億9千万円となった。

 繰入金は19億8千万円で前年度比31・9%増となった。21年度に積み立てた臨時財政対策債償還費、福知山鉄道館建設用の基金などを繰り入れた。諸収入は、京都府中・北部地域共同消防指令センターの整備工事着手に伴い、施設を共用する6団体から負担金が入ってきたことが大きく、198・5%増の10億7千万円となった。

 借金にあたる市債は32億9千万円で0・9%減。つつじが丘・向野団地の建て替え、夜久野町生涯学習センター改修などの事業が増えたものの、北陵地域公民館の整備が完了し、臨時財政対策債が減ったことで微減となった。

■歳出 投資的経費が増える■

 歳出は458億円で前年度比1・9%増。大型建設事業に伴う投資的経費の増加、会計年度任用職員の処遇改善、光熱費の高騰などが影響した。

 人件費、扶助費、公債費を合わせた義務的経費は229億円で1・7%減。投資的経費は60億4千万円で37・9%増。福知山公立大学の大学院設置に向けた事業、福知山鉄道館建設、京都府中・北部地域共同消防指令センター整備など、大型建設事業が重なったことによるもの。

■基金残高は5・5億円減少■

 貯金にあたる基金残高は、4基金で計108億4千万円。新型コロナ感染症や原油・物価高騰対策で財政調整基金から4億2千万円取り崩すなど、4基金で計5億5千万円減った。

 一般、特別、企業各会計を合わせた全市債残高は838億円で、前年度より34億円減った。交付税補填を除いた市民一人あたりの実質負担分は3万7千円減の49万5千円の計算になる。

 決算認定案は8日に再開する市議会9月定例会に上程する。

 

写真(クリックで拡大)=大型事業の一つ、福知山鉄道館

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