リュックの中で人工保育 三段池動物園でカンガルー

2023年08月28日 のニュース

 リュックからひょっこり顔をのぞかせ、こんにちは-。京都府福知山市猪崎の三段池ラビハウス動物園(二本松俊邦園長)で、オオカンガルーの雄の赤ちゃんがリュックの中で生活している。高齢出産の母親の袋から落下して以来、戻すことが難しいため、人工保育に切り替えた。母親代わりの二本松園長に優しく見守られながら、すくすくと育っている。

 赤ちゃんは園で飼育する父・ピース(8歳)と母・ゆめな(12歳)の間に生まれた。7月15日に育児嚢(のう)と呼ばれる母親の袋から初めて顔を出しているのを確認し、3カ月前の4月15日を誕生日と定めた。ピースが園にやって来てから5年間、2匹の間には子どもが生まれず、出産はあきらめかけていたが、記念すべき第一子となった。

 しかし、同26日に袋から落ちているのを職員が発見。オオカンガルーの平均寿命は15歳ほどとされていて、二本松園長は「高齢のため袋が硬くなり赤ちゃんの成長に追いつかなかったのでは」という。一度袋に戻したが、すぐに落ちてしまったため人の手で育てることに決めた。

 カンガルーの赤ちゃんは、半年ほど母親の袋の中で過ごすとされる。本来の環境に近づけるために、落ちたその日のうちに袋代わりのリュックを用意した。

 二本松園長は、日中は園の事務所で面倒を見て、仕事を終えると一緒に帰宅して、家でもつきっきりでトイレの世話などに奮闘する。特に大変なのは朝から晩まで3時間ごとにミルクを与えることだといい、「間隔は人間の赤ちゃんと同じなので、世の中のお母さんたちの苦労が分かります」と頭をかく。

 そのかいあって、1キロ未満だった体重が約1カ月で1・3キロ、体長も10センチほど伸び、現在は全長45センチとなった。当初はミルクを少ししか飲まず、下痢をするなど心配していたが、今では勢いよく飲むようになり、健康状態も良好。二本松園長は「母親の初乳を飲めていたことで免疫力が高まり、体は丈夫。代用のミルクでも元気に育っています」と成長を喜ぶ。

 園では運動のために、時々リュックから出すことがあり、来園者もタイミングが合えば触れ合うことができる。おとなしく人懐こい性格で、家族連れらは「かわいい」「毛がふわふわしてる」と笑顔を見せていた。

 人工保育はあと2カ月ほど続く見込み。

 

写真上(クリックで拡大)=リュックから顔を出すオオカンガルーの赤ちゃんと優しく見つめる二本松園長
写真下(クリックで拡大)=外に出るとたちまち子どもたちの人気者に

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