長田野工業団地の企業交流プラザ 更新の検討始まる

2023年08月28日 のニュース

 京都府福知山市の経済を支える長田野工業団地に建つ、福知山市企業交流プラザが開設から49年を経て老朽化。今後どうするかの検討が始まった。施設の機能や規模、場所など更新の方向性を検討する「市企業交流プラザあり方検討会」がこのほど初会合を開催。今年度と来年度に複数回の会合を開く予定で、最終的には検討した結果を市長に提言する。

 プラザは長田野立地企業相互の連携と工業団地の良好な管理、従業員の福利厚生の場にと、1974年3月、京都府が府長田野会館として建設。2000年に市へ移管され、名称を現行名に改称した。現在は長田野工業センターが市から無償貸し付けを受け、管理している。

 鉄筋コンクリート2階建てで、延べ床面積は1605平方メートル。180人の講演会などが開催できる大ホールや展示ホール、会議室、事務室などを備える。敷地面積は1万103平方メートルと広く、約80台がとめられる駐車場がある。

 検討会の委員は長田野工業団地工場長会の杉山俊輔さん=ニンバリ社長=、市商工会の衣川浩行事務局長、長田野工業センターの嵯峨根正和専務理事、福知山商工会議所の柳井津佑健専務理事ら6人が務め、会合にはアドバイザーとして府職員が出席した。

 初会合では初めに、渡邊尚生副市長が「委員のみなさんには、それぞれ専門的な立場からご意見を出していただき、今後の企業間交流、未来に向けて環境エネルギー分野への利活用、経済面など幅広く検討していただきたい」とあいさつ。

 委員の自己紹介のあと、委員長の選出があり福知山公立大学地域経営学部の佐藤充准教授が選ばれた。続いて、事務局の市職員が「標高約70メートルの高台にあるのが特徴」などと施設の概要や経緯、現状などを説明した。

 工業センターの嵯峨根専務理事は、雨漏りや躯体の腐食が進んでいること、ホールなどの利用状況などを説明し、もともとの設置目的から大ホールや3つの会議室などは必要で、付加機能として防災拠点の検討を挙げた。

 いまは使用されていない記念庭園や雨漏りしている箇所など施設を見て回ったあと、委員は建て替えを前提として当初の設置目的を軸に環境に配慮した上で、どのような付加機能が必要なのかを検討していくことを確認した。

 

写真(クリックで拡大)=施設を見て回る委員ら

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