雲原のコシヒカリで造る日本酒「先山」完成
2023年08月24日 のニュース
京都府福知山市雲原の小売業「かま吉」の専務取締役、鎌田智之さん(36)が、地元のコシヒカリを使った日本酒「先山(SAKIYAMA)」を開発した。品質の高い雲原産の米で作った酒は、しっかりとした味の深みが感じられるという。鎌田さんは「地場産の商品で、地元のPRにつなげたい」と意気込んでいる。
同社は1893年(明治26年)に雲原で創業し、日用品を販売する店舗を構えるなどしてきた。アルコール類も扱い、飲食店への卸もしている。
鎌田さんは「地域に支えられてきたことに感謝し、会社の強みを生かしてできることをしたい」と考え、昨年から日本酒作りを計画した。
生産する米が2019年度の京都府コンテストで最高金賞に選ばれた農家、西原孝史さんに直接相談して、米を買い付けた。また、会社から車で10分ほどの距離で、これまでから取引のある与謝野町の酒造会社「ヨサムスメ」(西原司朗代表社員)に話を持ち込み、一緒に商品開発を始めた。
ヨサムスメでは、雲原と同じ三岳・大江山連峰を源泉とした水を使っており、何度もやり取りを重ねて、今年春に原酒が完成した。精米歩合60%の純米吟醸酒で、商品名には、米が取れた雲原の先山地区の名をそのまま採用している。
販売は9月中旬からで、一升(1・8リットル)が3850円(税込み)、720ミリが1870円(同)。雲原の店舗の店頭、オンラインショップで販売するが、数量限定のため、予約を受け付けている。また、市内外の飲食店でも提供する。
鎌田さんは「冷やでも燗でも飲めるお酒になっています。たくさんの人に楽しんでもらいたい。少しずつ販路を広げ、地域のことを知ってもらうきっかけになれば」と話す。
問い合わせや予約はかま吉、電話0773(36)0006へ。
写真(クリックで拡大)=開発した日本酒を持つ鎌田さん(左)とヨサムスメの西原さん