「蛇口ひねればきれいな水」を90年 福知山の水道
2023年07月14日 のニュース
水源地での工事、町内配水管の埋設などでは、重要な部分は福知山町が直営で施工。役場では14人の工事担当職員、8人の事務担当職員で事業を推進したという。
総工費は当時の価格で41万6302円。開始時の給水は約2050世帯、1万人で、一日最大5千立方メートル(1人あたり200リットル)の給水量だった。
■第6次まで拡張し、現在の規模に■
その後、第1次から第6次までの拡張を経て、2021年度末現在で管路延長1085キロ、取水施設34施設、浄水施設25施設、配水施設106施設、消火栓4262基を備える。3万6292世帯、7万5770人に一日最大3万8500立方メートル(1人あたり484リットル)が給水できる。
人口減少に伴う収入減と電力費などの高騰による厳しい経営状況、施設の維持管理に必要な技術職員と工事をする民間技術者の不足、施設の老朽化など課題は多いが、市上下水道部は「計画的な施設更新と効率化、官民連携のメリットを生かした経営の健全化、人材確保と技術継承に向けた取り組みなどに努め、水道事業者として公的責任を果たしていきたい」としている。
写真(クリックで拡大)上から順に
昭和8年当時の上水道施設
現在の市上下水道部庁舎
昭和7年ごろの堀山での送水・配水管工事の様子
上水道竣工を祝って町内挙げての仮装行列が催された
緩速ろ過池(右)など、昭和8年の創設時の施設は今も、庁舎前に残っている
昭和8年に建立されたと伝わる水天宮。かつては盛大な祭りもあった