発がん性疑い化合物検出の芦渕浄水場に除去設備
2024年04月19日 のニュース
京都府福知山市の上下水道事業経営審議会が16日、水内の市上下水道部庁舎で開かれた。今年度の上下水道事業計画を話し合い、発がん性の疑いが指摘されている有機フッ素化合物が基準値を超えて検出された芦渕浄水場=三和町芦渕=に除去設備を設置すること、市内の上下水道で耐震化を進めていくことなどを確認した。
審議会は京都大学、福知山公立大学、自治会長代表、府職員ら11人で構成。外部有識者や市民の意見を反映させ、より良い上下水道の事業展開をめざして開いている。
芦渕浄水場は昨年、水質検査で水1リットルあたり75ナノグラム(国の暫定基準値は50ナノグラム)の有機フッ素化合物「PFAS」が検出された。その後の検査で39ナノグラムまで下がり、超過は一時的だったが、水質管理の強化のため、活性炭ろ過装置1基を設置する。事業費は1億1千万円。
委員から「検査態勢は十分か」と問われ、上下水道部の職員は「芦渕は3カ月に1度検査をするようにしており、活性炭は取り換え式のため、こまめに確認をすることで、できる限り観察をしていきたい」と答えた。
また、上下水道とも耐震化を継続して進めることにしており、水道管は2019年度から6カ年計画で耐震管へ更新をしてきた「堀山第3配水系統送配水管敷設事業」が今年度で完了する見込み。同配水系統のエリアは、水内の堀山配水池から長田野工業団地を経て日新、六人部地域に広がる。総事業費は12億3577万円、総延長は5985メートル。
さらに、指定避難所13施設への水道管で耐震化が未整備の7施設は、21年度から6カ年で耐震管に更新しており、今年度は大江町の有路下体育館で工事を進める。
下水道関連では、六人部地域公民館のマンホールトイレ下部設置工事、法川水道管の耐震補強工事などを進めることを確認した。
写真(クリックで拡大)=有機フッ素化合物の除去設備を設置する芦渕浄水場