歴史探訪で練兵場跡を巡る 桃映公民館講座
2023年06月26日 のニュース
旧陸軍が管理していた練兵場の跡地を巡る、京都府福知山市立桃映地域公民館主催の「大正歴史探訪」がこのほど、堀地区内であり、地元住民ら受講者が戦時中の町の様子を聴いた。
地域の歴史にふれ、古里を再発見してほしいと、桃映地域の庵我地区と大正地区で歴史探訪をしている。大正地区では「堀村の歴史を知る 旧練兵場の今」として開講。練兵場は、現在では住宅街になっている南本堀や東小谷ケ丘などに造られ、兵士が演習などに使っていたという。
講師の福知山史談会前会長、芦田精一さんが、小谷ケ丘公民館で講話し、練兵場などについて説明。福知山陸軍墓地(現平和公園)から練兵場を撮った写真を見せながら、民家はほとんどなく、広大な土地だったことを話した。
このあとのフィールドワークで、受講者は練兵場と民地の境を示す「陸軍省所轄地」「明治三十三年一月」との文字が刻まれた石標2基が小谷ケ丘公民館のそばにあるのを確認してから、平和公園、福知山成美高校前に立ち寄った。
芦田さんから、子どものころの思い出として、敵の攻撃から身を隠す小型防御陣地「トーチカ」や演習で使っていたと思われる小高い山があったことを聞いたほか、福知山成美高校前付近から桃映中学校前付近などを通る市道名が「旧練兵場1号線」であることを知り、現在の町並みを見ながら、当時の町の姿を頭の中で描いていた。
写真(クリックで拡大)=陸軍省所轄地と刻まれている石標について説明する芦田さん(右から3人目)