飛躍願う黒板ジャック 福高美術部11人が附属中で
2023年03月14日 のニュース
福知山市土師、京都府立福知山高校附属中学校(藤田浩校長)の1年生教室で13日、授業で使う黒板全面に大きな絵を描く「黒板ジャック」があった。生徒が乗った青空を飛ぶ飛行機が、今にも飛び出してきそうな迫力で描かれ、登校してきた生徒たちが驚きながら見入った。
非日常空間を楽しみ、発想力や創造力など人間が持つ素晴らしい力を感じてほしいと、美術部が取り組むサプライズ企画。今年で8回目で、過去には「黒板アート甲子園」で入選したこともある。
今年制作したのは高校生の美術部員11人。4年前に黒板ジャックを体験した同附属中出身の2年生3人が中心となって原画を考え、10日の夕方から作業を開始。構図などを試行錯誤しながら土曜と日曜も使い、3日間で完成させた。
テーマは「飛躍」。飛行機を中心に、カラフルな気球や紙飛行機、鳥、パラグライダーなどを描いている。夢や目標に向かって羽ばたく1年生に、いろいろな飛び方やペースがあっていい-というメッセージを込めた。
登校後、美術部員と交流する作品鑑賞会では、「すごい上手」「雲を払いのけて未来に向かっているよう」「誰でも飛べるということが伝わってくる」と1年生たちが思いおもいの感想を口にしていた。
高校2年の松井里緒部長は「自分たちが込めた願いと感じ取ってくれた思いに近いものがあってうれしいです。これから困難にぶつかってもこの絵を思い出して乗り越えてもらえたら」と話していた。
午前中いっぱいは特別教室などで授業をし、他学年の生徒も見に来る昼休みが終わった段階で、黒板は「解放」された。
写真=青空を飛ぶ飛行機などが描かれた