JRバスが園福線の廃止前提に地元と協議

2022年12月23日 のニュース

 西日本ジェイアールバス(大阪市)は22日、生活交通の確保について沿線自治体などで協議・調整する「京都府生活交通対策地域協議会」に対し、福知山駅から南丹市の園部駅までを結ぶ「園福線」の今後の運行が困難と申し出た、と発表した。利用者の減少で新型コロナウイルス禍前から赤字が続いており、廃止を前提としている。

 1988年3月に設立した同社では、旧国鉄から引き継いで園福線を運行。福知山発着便は94年度には一日25往復あったが、徐々に減便し、今年4月からは一日5往復になっていた。

 路線全体での1便当たり平均利用者は現在8人前後で、コロナ禍前の2018年度は12人、17年度は14人だった。ピークは設立当時で便数も多かったこともあり、年間利用者は現在の6倍前後あったという。

 厳しい経営を乗り切るため、車両費や人件費などの固定費の削減、国、府の補助金活用で路線維持に努めたが、利用低迷が続き、運転士の確保も難しい局面に立たされている。

 21年度の高速バスを含む同社全体での赤字額は約11億円で、このうち約1億円が園福線だった。減便した22年度も9千万円の赤字を見込んでいる。

 同社では「経営が悪化し、赤字路線の運行維持限界が来ており、利用される方にはご迷惑をかけますが、園福線の運行を終える方向で調整を進めていきたい。今後、沿線自治体と代替交通手段について協議します」と話している。

 

写真=JR福知山駅を出発する園福線の路線バス

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