80歳版画家夫婦のほのぼの作品 豊岡市立美術館で
2022年11月11日 のニュース
御年80歳の版画家夫婦による、温かみがあって、どこか懐かしい作品を集めた「ほのぼの勝山正則・春枝版画展」が、豊岡市立美術館・伊藤清永記念館(兵庫県豊岡市出石町内町)で開かれている。
京都市在住の正則さんは、鳥取県の因州和紙を使い、白黒の濃淡だけで情緒豊かな日本の風景を表現してきた。1994年に開かれた「但馬理想の都の祭典」での個展以降、出石との縁が深まり、辰鼓楼や酒蔵、旧出石町役場など、出石ならではの風景版画も多数制作している。
今回展は代表作や出石をモチーフにした作品のほか、手彫りで制作するにはあまりに大変な労力がいる、たたみ一畳ほどの巨大な版木も寄せた。
春枝さんは、長年にわたり西陣織の職人をしていた経験から、さまざまな布を使い、「フロッタージュ」という版画技法で個性あふれる作品を制作している。
美術館は「仲良し夫婦による、手仕事の温かみを感じるほのぼのとした作品を楽しんでほしい」という。
会期は12月4日までで、時間は午前9時30分から午後5時まで。水曜休館(23日は開館して翌日休館)。一般500円、高校大学生300円、中学生以下無料。美術館は電話0796(52)5456。
写真=勝山正則「大名祭り」