駅正面通りにクラフトビール醸造所 元信金の建物、レストランなど併設

2022年03月11日 のニュース

 京都府福知山市の駅正面通り商店街内に、クラフトビール醸造所が整備され、4月上旬から稼働する。信用金庫だった建物を活用し、福知山出身者と移住者の2人がタッグを組んで運営。クラフトビールが飲めるレストラン、クリエーターが集うコワーキングスペースなども設け、レストランは5月上旬のオープンをめざしている。

 ビールが人と人をつなぎ、新たなコミュニティーづくりができれば-と、福知山でまちづくりのコンサルティングを手掛ける庄田健助さん(37)、元IT企業社員の羽星大地さん(29)が、新会社「CraftBank(クラフトバンク)」を設立し、1年半ほど前から計画を進めてきた。

 福知山出身の羽星さんは、福知山成美高校を卒業後、神奈川県の横浜国立大学に進学。東京の大手IT企業に就職し、都会での生活を送るなか、シェアオフィスで酒を飲みながら創造的な仕事をする人、バーなどでビール片手に知らない人同士が仲良くなり、盛り上がる姿を見てきた。

 そんな、地元にはない環境に憧れを抱いた羽星さん。「福知山に戻って、おいしいビールを飲みながら多くの人が交流できる場所をつくりたい」との思いを強め、実現に向けて動き出した。

 ちょうど同じころ、クラフトビールに目を付け、構想を練っていた庄田さん。福知山商工会議所の紹介で、2020年8月に出会い、「やりたいことが同じなら、一緒にやろう」と意気投合。夢実現への弾みがついた。

 拠点に選んだのは、南本町にある旧福知山信用金庫の建物。解体作業やフローリング貼りなど、出来る限り自分たちで行うことで、経費を削減。2人の熱意が伝わり、駅正面通り商店街の活性化に取り組む福知山フロント株式会社など、多くの協力を得ることができた。

 1階は醸造所併設のレストラン「ブリューパブ」▽2階にはデザイナー、ライターといったクリエーティブな仕事をする人と契約し、貸し出しをするコワーキングスペース▽3階は契約者向けのホールにする。福知山城など市街地が一望できる屋上は、ビアガーデンになる予定。

 クラフトビールは、クリや黒豆など丹波地方の素材を生かし、6種類のフレーバーを用意。ブリューパブで提供し、ビール缶も販売するほか、酒店やほかの飲食店に卸したり、自社のネット通販で販売したりして、多くの人に楽しんでもらう。

 庄田さんは「ブリューパブで提供する料理は、土師宮町にある焼き肉店、丹の吉のオーナーでヨーロッパでの修業経験がある大槻真也さんに監修していただくなど、たくさんの協力があって、ここまで来ることができました。店がオープンすれば、多くの人に来店いただき、ビール片手に交流を楽しんでほしい」と話している。

■CFサイトで先行販売■

 店のオープンに先立ち、クラフトバンクのビールを、10日から応援購入型のクラウドファンディング(CF)サイト「Makuake」で、先行予約販売している。

 グッズなどが付く6本セットが5800円など、さまざまなプランを用意。購入期間は4月末まで。まずは目標100万円を掲げるが、「最終的には500万円をめざしたい」としている。

 

 

写真上=CFのリターングッズを持つ庄田さん(左)と羽星さん

写真下=2人が手がけたクラフトビール缶

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