小学生の娘がコロナ感染、父の職場復帰までの17日間

2022年02月08日 のニュース

 京都府福知山市内で暮らす30代の男性と妻、子ども3人の家族。1月中旬、小学生の娘が新型コロナウイルスに感染した。自宅療養となり、ほかの4人は自宅待機を余儀なくされた。長期間に及ぶ生活に限界を感じたという男性の思いや家庭内での感染対策などについて話を聞いた。

 1月中旬、友だちの感染が分かった娘はその翌日、38・5度の熱が出た。府中丹西保健所に問い合わせ、指定された医療機関で検査を受けた結果は陰性だったが、不安に感じて翌日、別の医療機関で自費で検査を受けたところ、陽性が判明した。

 娘は2階の子ども部屋に隔離し、食事は部屋に運んで一人で食べさせた。トイレは使用するごとに両親が消毒。風呂は最後に入らせるなど、出来る限りの感染防止に努めた。

 熱は一日半ほどで下がり、少し鼻水は出ていたが、倦怠感などの症状もすぐに治まり、元気になった。その半面、「体は元気なのに、隔離生活をしなければならないストレスがたまり、部屋を出ないように言い聞かせるのが大変だった」という。

 幸い家族は感染せずに済んだが、当時は感染者が発症から10日間、濃厚接触者はそれからさらに7日間の待機期間があり、男性が仕事に復帰できたのは自宅待機の開始から17日後。「リモートでできる職種ではないので、仕事ができずつらかった」と振り返る。

 食事、日用品の調達にも苦労したといい、「自宅療養、待機者に弁当を昼、夜に届けてくれる市の配食サービス、府からの飲み物や缶詰、即席めんなどの支援物資は、とてもありがたかった。日用品は、親に買ってきてもらうなどしなければならず、備えの大切さを感じました」と強調する。

■イライラが蓄積 声荒らげることも■

 待機期間中を振り返り、会社と復帰に向けた相談をする過程で、府の医療相談センターへの電話が、なかなかつながらなかったりして、次第にイライラが蓄積。保健所と電話でやり取りするなかで、思わず声を荒らげてしまう場面もあったという。

 いまは、ほぼ日常生活に戻ったが、心配ごとは中学生の息子の勉強の遅れ。待機期間に加え、新型コロナでの学級閉鎖も重なり、3学期の始業式から学校に通えていない。「これから登校できても、授業についていけるかとても不安です」と話していた。

 

 

写真=買い物にも行きづらいなか、助かったという府の支援物資

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