母親たちが孤立せず、仕事や人とつながれる大切な場に-ママ友グループの取り組み

2022年01月04日 のニュース

 福知山市内で、フリーマーケットや育児などに取り組むママ友グループ「furimama(フリママ)」(西浜早織代表)が、母親たちの空き時間を活用し、つながりがある事業所などの繁忙期に、アルバイトとして手伝う活動に取り組んでいる。母親たちが孤立せず、仕事や人とつながれる大切な場になっている。

 フリママは2014年に、西浜さん(40)=寺町=が、近隣のママ友と自宅そばでガレージセールを開いたのがきっかけで始まった。

 不用になった既製品の販売が多かったが、徐々に手作り品が増えた。昨年4月からは、広小路通りでオーガニック製品などを扱う「ナチュラルマーケット トムトム」の2階で、毎月15日と、週2、3日の不定期で、手作り雑貨などの販売をしている。

 市内でのアルバイトは一昨年12月からスタート。西浜さんが、フリママの活動などを通じて知り合った事業所の協力を得て取り組んでいる。背景には、「母親たちがいろんな物や仕事、人に出会い、互いに交流できる場所を作っていきたい」という思いがある。

 福知山に移住してきた西浜さんは、子どもの幼稚園の送迎時などに、毎日出会うほかの母親たちとのつながりが「とても頼りになった」という。ただ、子どもの成長とともに気軽にママ友と出会える時間が減り、限られた人との交流しかできなくなってしまった。市外から来た母親にとっては共通の悩みだという。

 そんな状況を変えるために、つながりがある事業所の仕事を手伝う取り組みを始めた。現在は書店、農家、菓子工房、デザインオフィスの4カ所と協力している。

 事業所には、子育て中の母親らが働くということを理解してもらっている。そのため、作業内容や時間を決めて働けるなど、子どもや家庭との時間を削らずに両立しやすく、安心して仕事ができる。また、子どもの体調不良などで、急に出勤ができなくなったときのフォロー態勢も、フリママ側で整えている。

 事業所にとっても、繁忙期の人手を確保できるといったメリットがある。

 アルバイトが、今まで知らなかったことを知るきっかけにもなっている。西浜さんは「素敵な人や物、仕事などに出会うことが、自分の暮らす地域を知ることにもつながっています。そうした場が広がるように、これからも活動していきたいです」と笑顔を見せる。

 家族向けのメモリアルグッズなどを扱う北本町一区のデザインオフィス「エコー」(芦田聡社長)では、フリママの4人が登録をしており、繁忙期は毎日2人ずつ出勤する。

 赤ちゃんの命名書や雑貨の梱包、組み立て、商品タグの作成などが主な作業。購入者への手書きのお礼メッセージも手掛け、口コミで評判だという。

 小野彰子さん(39)=北本町二区=は「家での空き時間を有効に使えます。仕事内容なども良いバランスで、友人らと定期的に出会えるのもうれしいです」と話す。

 また、一般の母親目線が重宝され、新商品への意見や感想を求められることも。同社デザイン部の樋口洋代部長(38)は「素直な意見をもらえ、心強いです」という。

 フリママでは、さらにたくさんのコミュニティーとつながることを目指し、今後も活動を続けていく。

写真は上から
 商品について母親目線の意見を聞かれることも
 広小路通りで開いているフリママと西浜代表(左)
 農作業をするフリママのメンバーたち
 「地域にある素敵な商品なども知ることができる」という(写真はエコーの命名書など)

このエントリーをはてなブックマークに追加
京都北都信用金庫
大嶋カーサービス

 

「きょうで満一歳」お申し込み

24時間アクセスランキング

著作権について

このホームページに使用している記事、写真、図版はすべて株式会社両丹日日新聞社、もしくは情報提供者が著作権を有しています。
全部または一部を原文もしくは加工して利用される場合は、商用、非商用の別、また媒体を問わず、必ず事前に両丹日日新聞社へご連絡下さい。