夜久野高原八十八カ所石仏巡り再興をと府県越えて住民が取り組み

2021年09月08日 のニュース

 京都府福知山市夜久野町と兵庫県朝来市山東町に広がる夜久野高原の「夜久野高原八十八カ所石仏巡り」の再興に向け、両市の住民組織が取り組みを進めている。「コースの補修やガイド養成などを進め、新型コロナウイルス終息後に多くの観光客を呼び込みたい」と意気込む。

 取り組みを進めるのは、夜久野茶堂(放光院)を管理する「放光院護持会」(吉井正喜代表)と、高原の観光推進をする夜久野町の「やくの絆の会」(森山龍彦会長)。

 高原の石仏巡りは、四国八十八カ所霊場と同じ名前の観音像、弘法大師像が並んだ8の字を描く高原一帯の約6キロのコースを歩く。一道貞心禅師が江戸時代の寛政7年(1795)ごろ庵を建て、難所を歩いてきた旅人に湯茶の接待をしたのが始まりと伝わる府県境付近の夜久野茶堂が起点で、一巡すれば四国の霊場巡りと同じ功徳を得られるといわれる。

 かつては京阪神から団体が観光バスで訪れる時期もあった。今でも遠方から訪れる人はいるが、PRに力を入れておらず、そう多くはない。
 
 しかし、高原には、府内唯一の火山・宝山や桜の名所の京都府緑化センター、夜久野茶堂の石仏像群、やくの玄武岩公園など観光資源が点在しており、江戸時代が起源と伝わる石仏巡りを通じて高原の観光推進に弾みをつけたいと、一昨年6月から、両組織で再興計画を温めてきた。

■「一日お遍路さん」11月に予定■

 一巡しても所要時間は4時間ほどで、「一日お遍路さん」と名づけて集客を計画。これまでにコースを一日がかりで歩いて再点検したところ、長年風雨にさらされて傷みが激しい祠や参道が荒れた場所、順路が分かりにくい場所などが見つかった。予算の都合で、一部の祠の改修や案内標識の追加、幟の新調などを少しずつ進めている。

 11月には参加者を募っての巡礼を予定している。新型コロナの感染状況によっては変更する場合もあるが、いま参加者に石仏巡りの歴史などを案内するガイド用台本や配布資料の作成も始めている。

 コースの維持、管理をする放光院護持会の福本辰志さん(69)、波多野富則さん(71)と森山会長(74)は「石仏巡りの日にたくさんの方に巡礼してほしい。コース沿いはエドヒガン、ヤエベニシダレなどの桜、紅葉が楽しめ、雲海も見られて写真スポットにもなっている。石仏巡りを軸にして、高原の魅力を多くの人たちに伝えたい」と話している。
 
 
写真上=一番札所の、樹齢300年の大イチョウが境内にある夜久野茶堂(放光院)
写真中=四国霊場と同じ名前の観音像、弘法大師像が88体ある
写真
下=高原内を西国三十三所観音霊場巡礼の成相道が通っていて「なりあいみち」と刻まれた石仏も

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