御神体山に沈む夏至の太陽仰ぎ夏越の神事 元伊勢内宮
2021年06月22日 のニュース
1年で昼間の時間が最も長い「夏至」の21日、京都府福知山市大江町内宮の元伊勢内宮皇大神社(大林八十彦宮司)で、夏越大祓が営まれた。参拝者たちが神社西向かいの御神体山・日室嶽の山頂に沈む太陽を仰いだ。
夏越大祓は、これから迎える夏を無事に過ごせるように祈る神事で、夏至の日は三重県伊勢市、二見浦の夫婦岩の間から上った太陽が、日室嶽頂上に沈むとされ、元伊勢内宮での神事は毎年日の入りに合わせて行われる。
21日は天候に恵まれ、各地から約120人が参拝。神事は午後5時前に日室嶽が正面に見える遥拝所で始まった。全員で大祓詞を唱和。小さく切った紙と麻の切麻を体にふりかけた。
日の入りを待っていた参拝者たちは、太陽が山頂付近に沈みかけると「わあ、すごい」と声を上げ、スマホのカメラなどでその光景をとらえた。
神事に合わせて京都北部尺八同好会の息の合った演奏や日本舞踊の扇幸希さんの華麗な舞が奉納された。
かしの木台の前田竹司さん(70)は「太陽が沈む光景は荘厳な感じで、来て良かったです。コロナの終息と世界の平和を祈りました」と話していた。
写真=太陽が沈みゆく前で、尺八の奉納演奏があった