さつき保育園・こども園が50周年 記念冊子は絵本に

2021年06月09日 のニュース

 今年5月に創立50周年を迎えた京都府福知山市正明寺のさつきこども園(山口幸子園長、141人)が、記念絵本「あそびの国の子どもたち-さつきこども園の12か月」を作った。横21・5センチ×縦26・5センチで、カラー刷りの32ページ。園内の風景や行事、子どもたちが可愛らしいイラストと文章で紹介されている。

 10年ごとに記念誌を作っているが、今回は50年という大きな節目でもあり、「子どもに関係する形で、楽しめるものを」と記念絵本を作ることにした。絵と文章は、イラストレーターで絵本製作も手掛ける松井しのぶさん。何度も園で打ち合わせを重ねた。

 絵本には、4月の入園から3月の卒園まで、1カ月ごとにその時々の行事や、さつきの森で遊ぶ子どもたちなどが描かれている。今では園のシンボルにもなったヤギ、毎年取り組む藍染め、ロビーにある薪ストーブなども登場し、園の様子がぎゅっと詰まっている。巻末には50周年に寄せる思いや園の歴史の年表なども載せた。

 同園は1971年、「さつき保育園」として東羽合に誕生。当初は福知山淑徳高校保育科の実習施設の計画だったが、市や住民らの要望で保育所となった。女性設計士による園舎を備え、斬新なデザインや床暖房などで注目を集めた。

 78年には、保護者からヤギの寄贈を受けた。それから38年間、その子ヤギなど3代にわたって園で飼育し、ヤギのいる保育園として親しまれた。

 淑徳高の移転に合わせ2001年に現在の場所に移転し、新園舎を新築した。12年には園裏手の森を整備し、子どもたちが遊べる「さつきの森」がオープン。14年に保護者らでつくる「父母の会」が中心となって森に作ったツリーハウスも完成した。20年3月に認定こども園となった。

 開設当初から「子どもの自由遊び」を大切にした保育を続けており、自然の中で、伸びのびと遊べる環境づくりを常に心掛けている。その様子は、今年4月の保育情報の全国誌「保育ナビ」でも取り上げられた。

■市立図書館中央館と3分館に置く■

 新型コロナウイルスの影響で5月に予定していた記念式典は中止したが、絵本は園児ら全員と関係者、世話になった人らへ配った。今後は入園児に渡す。一般配布はしていないが、市立図書館中央館と3分館に置いている。

 山口園長(80)は「50年間で、卒園児が大きくなり、その子どもがまた入園してくれるなど、うれしいことがたくさんありました。これからも、子どもが自然に親しみ、元気で自由に過ごせる園にしていきたい。そんな園での生活や思い出が詰まった絵本を楽しんでもらえたら」と話す。


写真=園の様子が描かれた50周年記念絵本

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