緊急事態宣言下の酒類提供自粛で運転代行が初の休業 書き入れ時に痛手
2021年05月07日 のニュース

新型コロナウイルスの緊急事態宣言に伴う飲食店での酒類提供自粛の要請は、店だけでなく、関連業種にも影響が及んでいる。京都府福知山市野花の運転代行会社、福知山代行(浅井美智子社長)は、大型連休という書き入れ時を含め、期間中の臨時休業に追い込まれた。
過去2回の宣言では、飲食店への時短要請はあったが、酒の提供はできたため、営業は続けられていた。しかし今回は厳しく制限され、休業せざるを得ない状態になった。
例年の大型連休は、都会から帰省した友人、親戚らで飲みに行く人が多く、従業員も休みがとれないほど忙しかっただけに、この時期の休業は大きな痛手になる。
福知山代行は、創業から30年。美智子社長とともに同社の経営に携わる夫の勇太郎さん(64)は「元日を除いて年中無休で営業してきて、これが初めての休業になりました。手足をもぎ取られた気持ち」と肩を落とし、ガレージに止まったままの代行用車両を見つめる。
一方で、「酒の提供禁止は、福知山でも感染者が増えているなかで、やむを得ない措置ではある」と一定の理解を示す。飲食店のように協力金の支給はないが、「行政の各種給付金などを活用し、何とか生き残っていきたい」と話していた。
写真=ガレージに止まった代行用の車を洗車する勇太郎さん