目の前で人が倒れた時-コロナ時代の人工呼吸や胸骨圧迫などの心肺蘇生は?

2021年03月04日 のニュース

 目の前でだれかが倒れた! すぐ心肺蘇生を。でも新型コロナの感染が心配。どうしたらいいの? 京都府福知山市消防本部で感染防止を踏まえた心肺蘇生方法を聞いた。

 心停止などで倒れた人の命を助けるとき、大きな役割を果たすのが、その場に居合わせた人による救命処置。市消防本部では、知識と技術習得を目的に年間100回近く市民向けの救命講習を開いている。

 ところが今年度は新型コロナの影響で、緊急事態宣言が京都府に発令された昨年4月から6月までと、今年1、2月は講習を中止したこともあり、1月までで計13回しか実施できていない。そんな中でも、貴重な機会を生かし、昨年7月以降の講習では、コロナ感染拡大を受けて変更された新しい救急蘇生法を教えている。

 一般的な心肺蘇生の手順は、周囲の安全確認▽傷病者の意識確認▽大きな声で助けを求め119番通報、同時にAED(自動体外式除細動器)の手配▽呼吸の確認▽胸骨圧迫30回と人工呼吸2回▽AED使用▽救急隊員の到着まで心肺蘇生を続ける-というものだった。

 これに対して現在は、すべての心停止傷病者に「感染の疑いがある」ものと考えて対応することになった。

 成人の心停止に対しては人工呼吸を行わず、胸骨圧迫とAEDによる電気ショックの処置を続ける。子どもは窒息や溺水など呼吸障害を原因とする心停止が多く、人工呼吸の必要性が高いため、技術を習得していて、行う意思がある救助者は、人工呼吸を実施。感染の危険などを考えてためらいがある場合には、胸骨圧迫だけを続ける-と指導している。

 また、意識や呼吸の確認の際は、顔をあまり近づけすぎないように注意し、胸骨圧迫時にはウイルスなどの微粒子が浮遊した空気「エアロゾル」の飛散を防ぐため、開始前に傷病者の鼻と口にハンカチやタオルなどをかぶせる。なければ衣服やマスクなどで代用することを推奨する。

 救急隊が到着し傷病者を引き継いだあとは、速やかにせっけんと流水で手と顔を十分に洗い、傷病者の鼻と口にかぶせたハンカチなどは直接触れないようにして廃棄するのが望ましいという。

 市消防本部は「自分自身の安全を優先して応急処置を行ってください。コロナ対策として、胸骨圧迫実施時は飛沫感染には最大限注意してほしい」と呼びかけている。


写真=胸骨圧迫は傷病者の鼻や口にタオルなどをかぶせて行う

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