但馬ゆかりの作家を館蔵品で紹介 兵庫県立円山川公苑美術館
2020年11月23日 のニュース

兵庫県立円山川公苑美術館(豊岡市小島)で「2020円山川公苑コレクション展」が開かれている。所蔵作品の中から、世界に前衛書を紹介した森田子龍さんら但馬ゆかりの作家の秀作を展示している。
森田さんは1912年(大正元年)に豊岡市で生まれた。47年(昭和22年)に書道芸術院を創設し、51年に書芸術総合誌『墨美』を創刊。海外の前衛美術を多く取り上げ国内の抽象画家たちに大きな影響を与えた。翌年には前衛的な運動をめざして墨人会を結成。抽象絵画としての墨象の地位を確立する。
海外でも発表の機会を設けるなど活躍し、書と西洋美術の交流に貢献しつつ、98年(平成10年)に87歳で亡くなった。紺綬褒章を受けている。
コレクション展は、ほかに日展審査員で出石出身の陶芸家・永澤永信さん、城崎出身の日本画家・山田毅さん、日高出身の版画家・河原英雄さんらの作品で構成する。
大人200円、高校生以下無料。会期は来年1月11日までで、月曜(祝日の場合は翌日)と12月31日、1月1日休館。電話0796(28)3085。
写真=森田子龍さん「虎」