コロナで増えたスマホ時間 子どもの目をどう守る?

2020年07月01日 のニュース

 新型コロナウイルスによる影響で続いた自粛生活。休校中、ゲームやユーチューブを見て過ごす子どもたちが多かったのではないでしょうか。学校でもオンライン学習が導入されるなど、いまや子どもとIT機器は切っても切れない関係です。長時間利用すると目にどんな影響があるのか、また、上手に付き合う方法は。京都府福知山市駅南町、福知山医師会の「いなば眼科クリニック」稲葉純子院長に聞きました。

■物が二重に見える内斜視■

 「最近、眼科医の間で心配されているのが『内斜視』です」と稲葉院長。左右のどちらかの目が内側に寄って、物が二重に見えてしまう状態だ。中高生で発症する内斜視に、スマートフォン(スマホ)など近距離で使うIT機器の長時間使用が関係しているのではないかと、日本斜視弱視学会が全国調査を開始した。

 いなば眼科にも、先日、物がだぶって見えるという内斜視の学生が来院した。一日8時間以上スマホを見ていたという。内斜視は手術が必要になる場合もあり、IT機器の使用を制限して経過をみている。

■近視が増加、低年齢化も■

 「近視の低年齢化も進んでいます」

 文部科学省学校保健統計(2019年度)によると、裸眼視力が1・0未満の小学生は35%で、40年前と比べると2倍に増えている。中学生は57%、高校生では68%、幼稚園児でも26%と、いずれも増加の一途をたどる。

 近視の原因の一つに近業(目と物との距離が近い状態で作業すること)があり、IT機器の使用もその一つ。

 近視は、メガネやコンタクトで矯正すれば問題ないと思われがちだが、稲葉院長は「近視が進むと、将来、網膜剥離、緑内障、眼底出血になるリスクが高まります。これらは失明につながる危険な病気です」と警鐘を鳴らす。

 特に低年齢からの近視は、将来、強い近視になりやすく、子どもの近視は「おこさせない」「早めに見つけて進行させない」-などが大切という。「黒板の文字が見えにくくない? と声をかけたり、テレビの字幕を一緒に読んでみたりするなど、周囲の大人が子どもの視力を気にかけてください」

■1日30分以内 良い姿勢で■

 スマホなどを利用しないことが一番だが、そうもいっていられない時代。稲葉院長は、スマホやタブレットの使用時間は一日30分以内を推奨する。子どもたちから不満の声が聞こえてきそうだが、「大人が『子どもの目を守る』という強い意志を持つことが大切です。IT機器は保護者からの貸出制にする、一定時間しか使えない設定をするなどの工夫を」と話す。

 やむを得ず30分以上利用する場合は、30分経てば目を離して休ませる。

 また、子どもは大人のまねをするもの。子どもの前では、スマホなどを必要以上に触らないように注意する。

 IT機器から30センチ以上目を離して使用する。寝そべったりせず、背筋を伸ばして良い姿勢で見ると、自然と目が画面から離れる。

 スマホよりタブレット、パソコンよりテレビ。より大きい画面の方が離して使えるので、近視や内斜視になるリスクが減らせる。また、スマホは縦よりも横向きの方が内斜視予防になると考えられている。

 屋外活動が長い子は、屋内にいる子に比べて、同じ時間近業をしても、近視になりにくいことが分かっている。日差しが強い時期は、木陰やテラスでもよいので、自然光の下で過ごす時間を楽しんで。

■受診は「自粛」せず、早めに■

 新型コロナの影響で、目に異常を感じても来院を自粛する人が増えているという。「病気が隠れている場合もあるので、目の具合が悪い時は必ず眼科を、早めに受診して」と稲葉院長は呼びかける。
 
 
写真上=【悪い例】寝そべって見ない
写真下=【良い例】30センチ以上離して良い姿勢で見るようにする

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