ラベルにアマビエとナマズ コロナ終息願い「アマナマ」純米酒販売
2020年06月10日 のニュース

新型コロナウイルスの早期終息を願い、京都府福知山市上野にある造り酒屋、東和酒造(今川新六社長)は、店のシンボルであるナマズと、疫病を鎮めるとされる半人半魚の妖怪、アマビエをラベルに使った「六歓アマナマ特別純米酒」を、10日から販売している。
アマビエは、ひし形の目に鳥のようなくちばし、長い髪に鱗がある半魚人風の妖怪。江戸時代に海から現れ、「病気が流行したら自分の姿を描いて人々に見せよ」と告げた-とされている。
新型コロナの沈静化を願い、多くの人がSNSでイラストを投稿。厚生労働省による感染予防啓発サイトのアイコンにも使用され、さまざまな商品が発売されるなど、注目を集めている。この流れに乗り、新商品の開発を始めた。
東和酒造は、店の近くに鯰川が流れ、ナマズの酒屋として親しまれる。地震予知といった先読み能力が、商売繁盛につながるとして、ラベルのイラストなどにナマズをよく採用している。
この2つを組み合わせたのが、六歓アマナマ。ラベルのイラストは、親戚の染色家に依頼し、アマビエが大きなナマズに腰かけていて、カラフルで愛らしく仕上げた。
六人部産の酒米を使った「六歓」ブランドの一つで、米のうま味が感じられ、まろやかな味わいが楽しめるという。1800ミリリットル入りは3080円、720ミリリットル入りが1540円。いずれも税込み。
女性杜氏の今川純さん(39)は「新型コロナの終息とともに、経営不振に陥った飲食店の商売繁盛も願い、みんなで危機を乗り切ろうとの思いを込めました」という。
営業時間は午前9時から午後4時まで。日曜、祝日休み。問い合わせは東和酒造、電話(35)0008へ。
写真=新発売した六歓アマナマと杜氏の今川さん