営業時間延長も客足回復はまだ遠く 飲食店経営者ら不安と期待
2020年05月27日 のニュース

新型コロナウイルス感染拡大に伴う京都府の休業要請が緩和され、福知山市内の飲食店では、閉店時間を延ばしたり、営業を再開したりするところが増えてきた。しかし、外食を控える人はまだ多く、以前の客足に戻るのには、しばらく時間がかかりそうだ。
駅南町の居酒屋福よしは、府の要請に従って午後10時までに閉店していたが、平日は11時まで延長した。谷昌樹店主(37)は「子どもと一緒に来店される家族がおられ、少しずつ客足は増えてきている」という。
一方で、「前年より売り上げは大幅に減り、店を支える団体の予約はない状態」と不安を漏らす。「感染症対策をしているので、ぜひ来てほしい」と呼びかけていた。
内記三丁目の炭火焼やきとり当吉も、午後11時までに延ばした。川島博文店主(53)は「売り上げは前年には及ばないが、テイクアウトが好調で、足を運んでくれる人も徐々に増えてきている」と話す。
また、来店客の増加を見越し、1週間ほど前には座敷のテーブルやカウンターに、アクリル板などを設置。カウンターは、1席ずつ間隔を空けるようにするなど、感染予防を念入りに行っている。
末広町のとり蔵本店も時間短縮で営業していたが、閉店を午後11時までにした。人件費削減などのため、4月後半から閉めていた西本町の別館についても6月1日から再開する。
近藤光隆店主(43)は「売り上げは前年比で7、8割減少していて大変な状況ですが、常連さんに支えていただいている。新型コロナが終息し、元通りになれば、みなさんに恩返しできれば」と話している。
新型コロナの影響で、当初の4月25日新店オープンを、1カ月以上延期していた下柳町のとりなご久兵衛は、6月1日のランチ営業から開店させる。
勢野匠店長(38)は「当初のオープンに合わせた予約がキャンセルになるなど、影響が出ていた。ようやくオープンできる。すでに予約が入ってき
ていて、前向きにやっていきたい」という。
写真=来店客の増加を見越し、テーブルにアクリル板を設置(当吉で)