乗客ゼロの列車も JR福知山、GWの特急利用は前年比92%減

2020年05月12日 のニュース

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、今年のゴールデンウィークの鉄道利用者数は、全国的に大きく落ち込んだ。京都府北部、兵庫県北部を管轄するJR西日本福知山支社によると、4月24日から5月6日までの13日間の管内(福知山、播但、山陰3線区)の特急利用者は1万人で、前年に比べて92%減少した。乗客ゼロの列車もあった。

 本来なら稼ぎどきの大型連休だが、今年は緊急事態宣言の発令で外出自粛が続いた。拠点の福知山駅も帰省客が大幅に減少し、過去にない閑散とした状態が続いた。

 線区別では福知山線が4400人(前年比90%減)、山陰線が5100人(同93%減)、播但線が500人(同95%減)。乗車のピークは下り、上りとも4月24日。

 乗車率(自由席)は例年100%を超す列車が複数あるが、今年の最も高かった列車は、下りは「こうのとり21号」(同月27日)が22%、上りは「こうのとり2号」(同)の25・9%だった。逆に、乗客のいない列車も2本あった。3日の上り「きのさき4号・まいづる2号」と、4日の下り「こうのとり27号」。

 支社では「乗車率が高かった列車の利用者の多くはビジネスマンだった」とみている。
 
■16日から一時帰休 特急本数大幅減■
 
 JR西日本は16日から、社員を一時的に休ませる「一時帰休」を初めて実施する。これに伴い、同日以降の運転計画を見直し、新幹線や在来線の特急の大幅な運休をする。当面続け、社会経済活動の回復状況に合わせて通常ダイヤに戻す。

 福知山支社管内の一日当たりの運行本数(上下)は、福知山線の特急「こうのとり」が通常の28本から16本、山陰線の「きのさき」「はしだて」などが通常の30本から16本にそれぞれ減る。
 
■丹鉄の連休も特急、普通合わせ90%減少■

 京都丹後鉄道のゴールデンウィーク期間中(4月24日から5月6日までの13日間)の特急、普通を合わせた利用者数も、7208人で前年比90%減少した。

 利用の内訳は特急が969人で前年比95・5%減、普通が6239人で前年比87・6%減だった。普通のうち日常の足となっている「丹後あおまつ号」は225人で前年比91・2%減となった。

 緊急事態宣言に伴い、食事を楽しめる観光列車「丹後くろまつ号」や「丹後あかまつ号」は全列車運休した。

 JR西日本の運行に合わせ、16日から当面、宮福線などを運行する特急「たんごリレー号」「はしだて」の一部を運休する。

 「たんごリレー号」は一日上下6本のうち5本、「はしだて」は一日上下10本のうち6本をそれぞれ運休する。「丹後くろまつ号」や「丹後あかまつ号」の運休も続ける。運行ダイヤはインターネットなどでの確認を呼びかけている。
 
 
写真=空席が目立ったJRの特急車両(5日撮影)

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