苦境でも収益確保をと飲食店にテイクアウト広がる SNSで支援も

2020年04月14日 のニュース

 新型コロナウイルスの感染拡大で、飲食業界は軒並み売り上げが減少している。京都府福知山市内でも、同様の状況が続いており、弁当や丼を持ち帰る「テイクアウト」を導入し、収益確保をめざす店舗が増えている。また、市内のテイクアウト情報をSNSで発信する取り組みも始まった。

 蛇ケ端の、にぎわい創出施設ゆらのガーデン内で魚の卸売業者が経営する居酒屋「魚福」(畑田修作店長)は、テイクアウトが利用できるようにした。

 ゆらのガーデンは明智光秀が築いたとされる福知山城の近くにあり、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の放送効果で、1、2月は観光客が増え、魚福は前年同期より収益が増加していた。しかし、城やミュージアムの休館などで、3月中旬からは客足が遠のき、3月の売り上げは前年同期比で3分の1ほど減少した。

 このままの状況が続けば、4月は前年同期と比べ収益が半減すると見込む。そこで打開策になればと、テイクアウトの導入を決定。人気メニューの海鮮丼と穴子丼を、持ち帰りできるようにした。さらにテイクアウト用として日替わり弁当、天丼、豚バラチャーシュー丼を用意。価格は500円~1千円(税込み)と、リーズナブルな設定にした。

 畑田店長(39)は「この状況がいつまで続くのか分からず、もちろん不安はありますが、まずは現状を乗り切ることが大事。新型コロナが終息して、観光客らが訪れてくれるのを待ちたい」と話していた。

■商議所青年部がインスタで情報発信■
 
 一方、福知山商工会議所青年部の有志は、インスタグラムを使って「福知山テイクアウト大作戦」を展開している。青年部が主催する福知山踊りの催し「ドッコイセこども大会」のイベント情報などを発信していたアカウントを使い、8日から投稿を開始した。

 店の紹介やテイクアウトメニュー、提供時間、問い合わせ先などを写真や動画付きで紹介。前向きな発信になるよう、従業員らが笑顔で「ドッコイセ」と、声をそろえる動画もつけている。

 青年部会長の足立崇さん(42)は「おいしい料理を持ち帰り、自宅で家族みんなで食べて、子どもたちに笑顔になってほしい。そんな願いを込めています。一時的でなく、今後も継続していきたい」といい、輪の広がりにも期待している。
 
 
写真=テイクアウト導入を伝える看板を持つ畑田店長

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