優しい光こぼれる竹灯籠 「竹害知って」と蛇ケ端の小川はじめさんが作る 京都デザイン賞入選
2020年01月10日 のニュース

京都府福知山市蛇ケ端、小川はじめさん(49)の竹を使った作品「京竹灯り」が、京都デザイン賞2019で入選した。竹灯籠制作集団「竹一族の陰謀」代表で、作品を通じて放置竹林問題や竹害に関心を持ってほしいと活動しており、府内外のイベントに参加している。
竹灯籠は、いろいろな模様を彫った竹などに明かりを入れたもので、竹から漏れる優しい光が特徴。小川さんは趣味で制作していたことから、2017年に知人らと同制作集団を立ち上げて本格的に活動を始めた。
その中で、京都府の竹林面積が全国的にも上位を占めることや放置竹林による住宅被害などの多さ、伐採ボランティアの存在について知り、「竹林整備で不要になる竹を活用した作品で、京都の竹林や竹害、それに携わる人について、広く知ってもらいたい」と思うようになった。

舞鶴市のまいづる竹林整備・竹活用ネットワーク協議会にも所属し、入選作品「京竹灯り」には活動で得た竹を使用。専用ドリルで竹に多くの穴を開け、美しい幾何学模様や流線形を描いた。
また、京都、兵庫のイベントでも多数展示し、作品は会場に合わせて制作。福知山でも明智藪(蛇ケ端御藪)、ゆらのガーデンのライトアップイベントに協力している。
京都デザイン賞は伝統を守りつつ、新たなデザイン手法で新しい京都のデザイン創出を図る目的。今回は109点の応募があり、入賞9点、入選21点が選ばれた。
入選を受けて、小川さんは「今年は『北近畿竹灯り千本イベント』の開催を目標にしています。竹灯籠の本場でもある九州のように大きなイベントを
写真上=小川さんらによる展示の様子
写真下=作品の一部を持つ小川さん