アーケード撤去し電線地中化 7年かけ広小路リニューアル

2019年12月27日 のニュース

 京都府福知山市の中心市街地活性化基本計画のひとつとして、7年がかりで進められてきた広小路商店街のリニューアル事業が、12月末で終了する。アーケードの撤去や道路の美装化などに取り組み、街並みが美しくなった。同商店街振興組合の吉田博理事長は「新しい商店街として生きていく足場が完成し、これを契機に、子々孫々にまで伝わる商店街にしたい」と意欲を見せる。

広小路通りは古くから飲食店や映画館が並ぶにぎやかな通りだった。店舗数が減ってきた近年でも、春のお城まつり、夏のドッコイセ(福知山踊り)など大きなイベントの際には、中心会場の一つになっている。

リニューアル事業は、2012年に商店街がアーケード撤去に着手したのを皮切りに、市、福知山まちづくり株式会社、個人などがハード、ソフト両面から事業を進めてきた。

アーケードの撤去は、12年10月に完了。道路の美装化は、歩道を石畳風にし、車道を排水性舗装にしたことで車の走行音を低減。自転車通行帯も設けた。

車道の両側にある歩道の16カ所にベンチを設置してハナミズキを植栽し、街路灯と防犯灯を更新。電柱を撤去し、電線は地下に設置した。工事の間、別の場所で保管していた福知山踊り像を歩道の元の位置へ戻した。

 このほかに、建物を城下町の風情に合った落ち着きのある外観に改修し、街並みに統一感を持たせる取り組みを指定区域で実施。個人に補助金を出し、18年までに36軒が改修した。

さらに、まちづくり会社は空き店舗や空き家を取得・借り上げして計画的に出店を促進するテナントミックス事業を進めており、これまでに5店舗が出店した。振興組合などはイベントに取り組み、マルシェなどの開催で集客に努めた。

吉田理事長は「来年のNHK大河ドラマの主人公に明智光秀が選ばれ、光秀を祭る御霊神社の門前町として栄えた広小路のリニューアルはそれにふさわしい出来事だと思います。大人も子どもも老人も女性も男性も、だれもがにこやかに会話が弾む通りにしたい」と話している。


■基本計画2期は46事業に取り組む■

 中心市街地活性化基本計画は、市、商工会議所、まちづくり会社、商店街など官民で組織する中心市街地活性化協議会(会長・塩見和之商議所会頭)が、福知山駅や城、駅北、駅南の一部の商業地など中心市街地(約116ヘクタール)で事業に取り組んでいる。

11年に第1期(11年度~15年度)が内閣総理大臣に認可され、16年に第2期(16年度~20年度)が認可された。2期分では46の事業に取り組んでおり、計画期間はあと1年余りある。


写真=リニューアル事業後(写真上)と事業前(写真下)の広小路商店街

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