文化庁「歴史の道百選」に大江の元普甲道毛原峠
2019年11月03日 のニュース

文化庁は、歴史的・文化的に重要な由緒を持つ古道などの保存活用を呼びかける「歴史の道百選」に36件を追加選定をした。これで百選が完成した。京都府福知山市内では、すでに選定済みの「宮津街道-普甲峠越(宮津市-福知山市)」に、元普甲道の毛原峠(大江町毛原)を追加して「宮津街道-今普甲道・元普甲道」と新たな名称となった。
元普甲道は、平安時代から、大江と宮津を結ぶ、大江山越えの主要ルートとして利用されていたが、江戸時代初期に新たに今普甲道(宮津街道)が整備された。
毛原峠は延長約300メートルあり、峠の頂上には安土桃山時代の剣豪、岩見重太郎のあだ討ち伝説にまつわる「袈裟切り地蔵」が祭られている。また大きな岩がご神体の「岩姫神社」やケヤキ、スギ、アカガシの巨木群がある。
峠道は地元自治会が管理。草刈りや積もった落ち葉の除去、倒木を使っての階段造りなどを進め、歩きやすいようにしている。
毛原の櫻井一好自治会長(68)は「古道を歩く人たちが増えているので、毛原峠もぜひ多くの人たちに歩いてもらい、風情と歴史あふれる峠の良さを感じてほしい」と話している。
選定は10月29日。府内では、保津川水運(京都市・亀岡市)と山陰道-唐櫃越・老ノ坂(同)の2カ所も新たに選定されている。
写真=峠の途中にある岩姫神社