下豊の交通空白地域で乗合タクシー デマンド型で1日2便運行開始
2019年10月02日 のニュース

京都府福知山市下豊富地区の公共交通機関空白地域で10月から、不便さを解消する「姫髪乗り合いタクシー」の運行が始まった。住民らの予約を受け、一日に2便、定時に下豊富から市街地までの路線を往復するデマンド型タクシーで、地域の足として運行する。
山崎、大門、さつきケ丘、和久寺、奥野部の5自治会で作る「下豊富北部地域デマンドタクシー運営協議会」(蘆田義孝会長)が、府、市の補助を受けながら、地元のタクシー会社に事業委託する形で取り組む。
2017年3月に、川北方面で1カ月間ほどの実証実験をしているが、今回は来年3月までの半年間にわたって取り組み、実績によって、それ以降も継続する。
5自治会は国道429号と並行するように広がっており、路線バスが走る国道のバス停までは1キロ以上あるところも多く、公共交通へのアクセスが悪い。市の地域公共交通再編実施計画と住民からの要望が合致し、導入が決まった。
1日に山崎公民館で出発式があり、蘆田会長が「住んで良かった、住んでいて良かったと思える地域づくりの一環にしたい」とあいさつした。大橋一夫市長らも来賓として駆けつけ、祝辞を述べた。
このあと、蘆田会長らが利用客の第1号となり、市役所に向けて出発した。
大門に住む塩見静香さん(77)は「将来、車が運転できなくなったときに、こういうものがあると安心ですね」と話していた。
停留所は46カ所あり、市街地ではフレッシュバザール福知山篠尾新町店、京都ルネス病院、市民病院、JR福知山駅、市役所に止まる。他の公共交通があるため、この5カ所間の移動はできない。
土・日・祝日と、予約がない便は運行しない。運賃は、1人1回あたり400円~500円。市街地行きは朝と昼に、帰りの便(山崎方面行き)は昼と夕に出発する。タクシーの予約はふく福タクシー、電話(22)8822へ。
写真=出発する姫髪乗り合いタクシー