福知山市役所が敷地内に例外喫煙所 職員から疑問の声

2019年07月08日 のニュース

 健康増進法の一部改正を受け、京都府福知山市は7月から、市役所敷地内にあった喫煙場所3カ所を廃止した。ただし、「来庁者らの利便性などを考慮」し、例外措置として特定屋外喫煙場所を、隣のハピネスふくちやま裏手に設定。これについて、職員から疑問の声も上がっている。

 市は、本庁舎4階非常階段付近2カ所、旧庁舎前駐輪場内1カ所に喫煙場所を設けていたが、健康増進法の一部改正により行政機関での敷地内喫煙が原則禁止になり、この3カ所を廃止した。

 ただし、「屋外で、受動喫煙を防止するために必要な措置がとられた場所に、喫煙場所を設置することができる」との例外措置があり、来庁者が普段立ち入らない場所として、ハピネスふくちやま南側を選定。特定屋外喫煙場所にした。

 市は「敷地外歩道上での喫煙による通行者への影響、来庁者やハピネス利用者の利便性も考慮し、最終決定した。3支所や消防防災センター、上下水道庁舎、市環境パークなどにも、同様に設けている」と説明する。

 賛同の声がある一方で、「(喫煙する)市長や幹部職員のためでは」「健康面の影響を考えると、市民にとって最善の措置なのか」「来庁者らのためというなら、周知は徹底できているのか」「立体駐車場から見える場所にあり、市民の目が気になる」など、疑問を抱く職員もいる。

 これらの声について、市は「喫煙場所が無ければ、敷地外の道路に出て喫煙されることが想定され、通行者らに煙が当たることにもなる。この対応は、やむを得ない」としている。

■4月の段階では全面禁煙打ち出していたが■

 また4月に市職員の勤務時間中(昼休憩など除く)の喫煙を禁止したが、この際には「7月から全面禁煙にする」予定だったといい、これを機に禁煙した職員も。「みんな全面禁煙を見越していたし、このまま徹底的に禁煙にすればよかったのに」と打ち明ける。

 市民総務部長によると、特定屋外喫煙場所の設置について、4月の段階では国から詳細な内容が発表されておらず、費用をかけて設置しなければならない可能性もあったため、敷地内全面禁煙の方向で話は進んでいたという。

 しかし、囲いの設置などが必要無いことが分かり、6月に設定の方向で最終決定した。白線を引いてスペースを区切り、「喫煙場所」と書いた看板を置いて、1日に設けた。

 府内近隣の綾部、舞鶴、宮津各市、また京都市でも7月以降、特定屋外喫煙場所を設けているといい、庁舎屋上や公用車置き場などに設定している。

 市民総務部長は「設置して終わりではない。今後は喫煙者のマナーが悪かったり、利用者がいなかったりすれば、廃止も含めて検討する」という。

 

写真=市役所に設定された特定屋外喫煙場所。灰皿は無く、吸い殻は各自で処理する必要がある

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