明治生まれの河田さん 5つの時代またぎ「平和な世に」との思い強く
2019年05月02日 のニュース
京都府福知山市の河田あやのさん(108)。明治、大正、昭和、平成を生き抜き、新しい時代の令和で5つ目の時代を迎えた。これまでの人生を振り返り、いつの時代であっても「平和が一番」と率直な思いを口にする。
河田さんは明治43年(1910)に、大江町河守で生まれた。地元の特定郵便局で事務の仕事をしていたという。
90歳から二俣一の老人福祉施設、五十鈴荘のデイサービスを利用。102歳の時に同じ場所の特別養護老人ホームに入所した。普段、ちょっとした移動なら、老人用の押し車を使って歩く。食事は普通食で、3食きっちりと取り、肉が好物。計算が得意で、「ドリル」で3けたの筆算もこなす。
また百人一首にも興味があり、好きな歌「いにしへの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に にほひぬるかな」(61番、伊勢大輔)は、すらすらと言える。
これまで歩んできた時代を振り返り、特に昭和期に起きた戦争はつらい思い出として、「食べ物が無く苦しかった」と振り返る。昭和から平成に代わり、「平和な時代であることはありがたかった」と痛感する。
自身の年齢については「こんなに(年が)大きくなって恥ずかしい」と言うが、令和の時代も「このまま気持ちよく過ごしたい」と心境を語る。
写真=同じ入所者が「令和」と書いた書を眺める河田さん