心ほどけるひとときを　猫と遊べる癒やしのお店

　城下町に建つ築100年の古民家。ここで暮らす27匹（取材時）の保護猫と存分に触れ合うことができる。

　猫にも人にも心地よい居場所にと、猫部屋とカフェスペースをガラス窓で仕切っている。猫部屋では猫とじゃれ合ったり、膝の上に乗せたまま静かに本を読んだりと気ままに過ごせる。なかにはパソコンで仕事をする人もいるそう。

　カフェでは、ガラス越しに猫たちを眺めながらのんびりと食事が味わえる。オーナーの中町結紀さんは元料理学校の講師。旬の食材をふんだんに使った日替わりランチはボリューム満点。手作りスイーツも人気がある。

　アットホームな接客も評判で、「実家のような安心感がある」と仕事帰りに立ち寄る常連や男性一人の来店も多い。

　開店して来年で10年。一昨年から地元のNPO法人と連携し、里親を募集している猫の預かりも始め、多くの猫たちが新しい家族と出会っている。

壁画にも注目

猫も人も思い思いに過ごす猫部屋

無防備な姿をみせるたんちゃん

あさちゃん

　江戸後期の建築様式を残す情緒ある空間で食事ができると人気カフェに、このほど猫と遊べる専用の部屋ができた。2008年のオープン当初から“猫がいるカフェ”として知られていたが、もっと思い切りじゃれ合いたいという来店客の声を受け、物置だったスペースを改装した。

　猫部屋の扉を開けると、子猫が4匹、一目散にかけ寄ってくる。生後3か月のゲン、テン、アオ、ソラの４兄弟。それぞれ性格は違うが、みんな人懐っこくて遊ぶのが大好き。無邪気な姿に、訪れた大人も子どももメロメロに。

　来店客の出入りは自由で、この部屋でカフェのメニューを食べることもできるが「やんちゃな子猫たちにいたずらされないようご注意ください」とスタッフの尾崎香織さんと岡本絵里さんは笑って呼びかける。

膝に乗って指をはむはむ

ネコ鍋もできる

　里山に囲まれたのどかな集落の一角に、猫たちが気ままに暮らす古民家カフェがある。ここにいるのは、捨てられたり野良猫として生まれた保護猫で、4匹のスタッフ猫以外は新しい家族を募集している。「譲渡会では緊張しがちな猫たち。ここで普段の姿を見て、可愛さが伝われば嬉しい。猫と里親をつなぐ場所になればと思います」と店主の森田江美子さんは話す。

　猫も人も快適に過ごせるよう、壁を取り除き、猫部屋とカフェスペースをガラス窓で仕切っている。猫部屋では、来店客がおもちゃで遊んだり、縁側で一緒にひなたぼっこしたりと思い思いに猫と触れあえる。カフェのみの利用も歓迎で、猫たちの様子をガラス越しに眺めながら、森田さん手作りスイーツが楽しめる。

　福知山城のほど近くに誕生した、猫と触れ合える癒やしの空間。店主の和田甲子朗さんは、コロナ禍をきっかけに猫を飼い始めたところ、その魅力にすっかり夢中になった。猫たちがのびのび過ごせるように住宅を新築し、現在20匹の猫と一緒にお店を営む。

　広々とした店内は、猫専用の出入り口やキャットタワーなどを設けた“猫仕様”。

お客さんが入り口に立つとすかさずお出迎え、ソファやマッサージチェアに座ると、ひざに乗って甘えてくるこもいる。壁に各猫の性格や特徴が紹介されており、初めての来店でも猫との距離を縮めやすい。ドリンクメニューもあるが、飲食物の持ち込みは自由。イベントの貸し切りにも対応しており、地域の新たな交流・憩いの場として注目を集めている。

　全国展開するペットショップ「Coo＆RIKU」の舞鶴店に併設。ソファやテーブルを置いた自宅のリビングのような雰囲気で、猫との距離が近づくよう適度な広さに設計されている。

　迎えてくれるのは、1～3歳の9匹（取材時）。ノルウェージャンフォレストキャット、アメリカンショートヘア、マンチカン、ペルシャといった人気種がいて、甘えん坊、マイペース、ツンデレなど性格もさまざま。どの猫も購入でき、ケージ越しではない触れ合いを通じて相性が確かめられる。　

　副店長の秋栗美喜さんは「ちょっと時間が空いたからと、気軽に来ていただくことも多いです。家にいる気分で猫との時間を楽しんでほしい」と話す。