かわいくておいしい 夏のひんやりスイーツ
暑ければ暑いほど食べたくなるのがひんやりスイーツ。京都府福知山市近隣のおいしい逸品を集めました。工夫を凝らした目にも楽しいものばかり。夏のドライブにお出かけください。(2024年7月12日両丹日日新聞掲載)
※お店の情報は取材時のものです。お出かけ前にお店にご確認ください
『FRUITS STAND NAGOMI』 の まるごとピーチ
プロの目利き光る旬の味わい
きめ細かく滑らかで、まるで赤ちゃんの肌のように美しい桃。種をくり抜き、中に北海道産生クリームを使ったホイップクリームとカスタードを入れている。手で皮がむけるくらいに追熟させた果肉は芳醇で甘く、果汁が滴るほど柔らかい。店主が見極める「食べ頃」を迎えた桃のみを使うため、ショーケースに並んでいたらラッキー。確実に食べたい人は3日前までに予約を。
他にも注文を受けてから生のフルーツを搾るフレッシュジュース(賞味期限は3時間!)、果肉がゴロゴロ乗ったパフェやタルト、フルーツサンドなどがある。
【舞鶴市】 FRUITS STAND NAGOMI(フルーツスタンドナゴミ)
長くスーパーの店長を務めた柴田和之さんが開いたフルーツ専門店。
培った目利きと市場とのつながりを駆使し、世界中からフルーツを仕入れる。タルトやサンドイッチもスーパーでの経験を活かして手作りしている。
品質の良いものをおいしい瞬間に食べて欲しいとの思いから、店には厳選したものだけを並べている。希望を伝えれば、デパートで見るような高級品から話題の新品種まで取り寄せてくれる。地方発送もする。
京都府舞鶴市浜883
℡0773-60-6974
営/10:00~18:00
休/月曜日
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『町家Café 伍右衛門』 のシャインマスカットかき氷
思わず二度見の大迫力
最高級と名高い岡山県産シャインマスカット「晴王」を贅沢に1房使用。大粒で、鮮やかな黄緑色の実が、氷を覆い隠すように敷き詰められた姿に圧倒される。
張りのある皮から弾ける果肉は、高い糖度と濃厚な香りを持つ。北海道産の練乳と岸本養蜂場(新温泉町)のハチミツを何層にもかけた氷との相性もよい。
岡山県産の桃を1玉使ったかき氷や、抹茶、いちごなどの定番もある。いずれもビックサイズ。生の果物を使ったかき氷は予約が必要。
【朝来市】 町家Café 伍右衛門
全国1000店以上のカフェや焙煎所を訪ねるほどコーヒーが好きな宗像毅さんが、竹田城のお膝元・朝来で開店。薪火焙煎した豆を使う『伍右衛門ブレンド』(500円)は、雑味の無いまろやかな味わい。但東町でくみ上げた「志水柿の湧水」を南部鉄瓶に入れて沸かし、備前焼のドリッパーでゆっくり抽出している。
店は明治時代の町家を改装。栗の木の柱や梁、藁土壁などを残した趣ある空間で、歌声喫茶やコンサートが開かれることもある。
桃を丸ごと1個使ったかき氷もある
全国300カ所以上を巡った山城マニアの宗像さん。山城の聖地・竹田城の近くでカフェを営むのが長年の夢だった
店内には自ら収集した調度品を置き、居心地の良い空間を造っている
兵庫県朝来市和田山町和田山239
℡090-1689-2183
営/10:00~16:00
休/火曜日
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『salon de 流々亭』 の 氷グリーンティフロート
トッピングが楽しい 遊べるお茶
上質の抹茶と砂糖のみで作られるグリーンティに細かく砕いた氷を合わせた爽やかな飲み口。日本茶専門店の夏の風物詩として親しまれている。
面白いのがトッピング。白玉や黒糖わらび餅、ハチミツレモン、ゆで小豆などを手作りで用意する。練乳やソフトクリームもあり、あれもこれも追加するうちに、どんどんカサが増していく。通常のカップをくまちゃんボトル(+150円)に変更すると、さらに楽しい一杯に。
食べ進めるうちに、いろんな味や食感が現れ、混ざり合っていく。どんな素材とも調和する日本茶ならではの懐の深さを体感できる。
写真は氷グリーンティフロート(756円)にイチゴ氷、練乳、ゆで小豆などを追加、さらにくまちゃんボトルにチェンジしたもの。馬のほうじ茶クッキーは松尾寺の本尊・馬頭観音にちなむ。
【舞鶴市】 salon de 流々亭 (サロン ド ルルテイ)
舞鶴がお茶の名産地であることをもっと知ってもらいたいと、砂田奈知さん・片山亜未さん姉妹が営む日本茶専門店。
地元の茶葉のみを使う「舞鶴茶」の製茶と販売に力をいれる。「まるで絵の具で色付けたように鮮やかで美しく、甘く優しい味わいが特徴です」と片山さん。抹茶「鶴翠」、上煎茶「由良の門」などオリジナル商品を店頭に並べる。舞鶴・綾部・福知山産を使った両丹茶も種類豊富。
カフェで提供するメニューは、お湯の代わりにほうじ茶でドリップする「ほうじ茶コーヒー」、日本茶サイダー、抹茶カプチーノなどユニーク。「お茶で遊んでほしい」という店主の思いを込めている。
パッケージもかわいくて、お土産やギフトに喜ばれている。種類別に付けられた紋にも遊び心が
後ろ姿に哀愁がただよう、くまちゃんボトル
当初、松尾寺の門前にあった店は、豪雨災害に遭い、JR松尾寺駅舎内に移転した。大正11年(1922)に建てられたレトロな空間で買い物やカフェが楽しめる
京都府舞鶴市吉坂113
℡0773-63-7770
営/10:00~17:00
休/日・月曜日休み
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『Sticks Coffee』 の プリン
プリンとアイスのマリアージュ
プリンの上にアイスクリーム。絶妙なバランスを保ちながら鎮座する姿は愛嬌たっぷり。慎重にスプーンですくって口に入れると、滑らかなプリンに冷たいアイスが混ざり合い、濃厚なのにさっぱりといただける。溶けるからと慌てずに、プリンとアイスの調和を楽しみながら、ゆっくり味わいたい。
プリンの種類は3週間ほどで変わる。取材時はグリーンミントのプリンとチョコミントのアイス。今は、桃と豆乳のプリンが登場している。おしゃれなビジュアルにも注目を。
【朝来市】 Sticks Coffee(スティックスコーヒー)
夜久野高原のブドウ農家・南谷雄大さんが農園の近くに開いたカフェ。店名のスティックス(=枝)は、開拓前の農園に落ちていたたくさんの枝にちなんで。
「農家とバリスタ、どちらも本職」と話す南谷さんがオーダーを受けてから豆をひき、丁寧に抽出するスペシャルティコーヒーは華やかでフルーティーな香りが特徴。コーヒーのお供にぴったりなチュロスやホットドッグなどもある。
農園ではシャインマスカットやピオーネのほか、ハニーシードレスなど珍しい品種を育てており、秋にはカフェで収穫したブドウの直売をする。
お店のイメージカラーを取り入れたスティックスクリームソーダ(夏季限定600円)も人気
カウンターではハンドドリップで丁寧にコーヒーを淹れるところがみられる。チェロスも種類豊富
南谷さんは従来の農家のイメージを覆す働き方を提案し、「新たな可能性や魅力を伝えられたら」と話す
兵庫県朝来市山東町金浦644-1
℡079-676-3600
営/10:00~17:00(L.O)、土日祝は9:00~
休/不定休
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2024年7月12日掲載