お家で花火大会
夏の風物詩・花火。家族や友人とおうちで花火を楽しもう。
手持ち、噴水、打ち上げなど、家庭用の花火は職人の努力で年々進化。種類も驚くほど豊富になっています。子どもからお年寄りまで、みんなで集まり一緒に楽しめる人気の種類や新作を、朝来市の井上玩具店で聞いて来ました。
国産花火を中心とした多様な500種
五月人形、ひな人形などを扱う井上玩具店では、夏の間だけ花火の特設コーナーが登場する。上空を彩る打ち上げ花火や多彩な手持ち花火など合わせて500種類がずらりと並ぶ。静岡県や愛知県などの老舗花火製造会社から直接仕入れている国産の商品が多く、店主の井上和彦さんは「国産花火は、職人が火薬と空気の調合にこだわって作っています。燃焼時間も長く、火花の一つ一つが美しいのが魅力です」と話す。
珍しいものや新製品も多く、どれにしようか迷ったら店主に聞いてみると、詳しく解説してくれる。京阪神から訪れる人や子ども会などのイベント用に大量購入する人も多い。
どれも1本から買うことができる。新作、人気花火を厳選して詰め合わせたかなりお得なセットも販売している。
◆手持ち花火
国産ならではの面白くて質がよいものがたくさん。1本10円~数百円
線香スパーク 華
1本80円
火の粉が細かく、流れ落ちる様子にうっとり
サンダースパーク
1本40円
バリバリという音がかっこよい、耳でも楽しむ花火
七変色すすき
1本70円
火花が七色に変化していく
火の玉すすき
1本70円
赤や青の変色の火の玉がでる。見逃さないよう火花から目を離さないで
◆変わり花火
子どもが喜ぶ、遊び心溢れる花火
すいかはなび
1本350円
美味しそうだけど食べられない。火をつけるとスイカの香りが漂う
たこおどり
1本150円
タコが激しくダンス!
◆噴水花火
華やかに周囲を照らす
レモンスカッシュ ピンクソーダ
1個各180円
炭酸がはじけるような火花を散らす。シャー・バリバリという音にも注目
◆線香花火
日本の伝統美
東の線香花火 長手牡丹 (右)
西の線香花火 ズボ手牡丹(左)
15本入り 各580円
はかなさに美しさを感じらる線香花火。国産は、火の持ちがよく、火花の変化をじっくり眺めることができる。
「ズボ手牡丹」は300年前から変わらない線香花火の原形で、わらの先に火薬を付けたもの。米作りが盛んだった関西地方で親しまれている。
一方、米作りが少なく紙漉きが盛んだった関東地方は火薬を和紙で包んだ形が広まったという。わらは上向き斜め45度、和紙は下向きに斜め45度にすると火花が長く持つ。
線香花火の火花には名前があり、初めは「牡丹」(まん丸の火の玉ができ、ジリジリと大きく咲く)、それから「松葉」(シュッシュッと勢いよく散らす)になり、「柳」(流れるように落ちる)、最後は「散り菊」(細く伸びては消え、伸びては消えていく)という。
◆打ち上げ花火
紫牡丹
1本1500円
パンッという音とともに20~30mほど高くあがり、牡丹のような大きな花を咲かせる
艶火
1本1600円
赤と青の2色の玉が25mまで上がり、夜空を彩る
七代目
1本900円
空を突き破るような「バリバリバリッ」という音と「パーン」弾ける音を交互に響かせる
【注意事項】花火をするときは水を入れたバケツ、ゴミぶくろを用意してください。着火はロウソクか線香で。花火に書いてある説明、注意書きを守って遊んでください。
《取材協力》
井上玩具店
朝来市立野366-5
TEL079-677-0163 (営)9:00~19:00
2021年7月10日号掲載