懐かしく、おもしろい 子どもも大人もはまる 駄菓子の魅力
懐かしく、おもしろい
お小遣いで買える安さ、カラフルなパッケージ、独特のネーミング。当たり付きも多く、子どもの頃、わくわくしながら駄菓子を買いに行った人が多いのでは。大人には懐かしく、子どもには逆に新鮮で、世代を超えて愛され続けています。福知山市前田の駄菓子屋 のぐちにお邪魔して、その魅力を探ってきました。
【写真】駄菓子屋のぐちのお店の中はお菓子でいっぱい
住宅街にある小さな駄菓子屋さん
雀部小学校近くの住宅街にある駄菓子屋のぐち。木造の小さなお店の中には、駄菓子が所狭しと並んでいる。昭和初期から販売されてきたものから、昨今大人気の鬼滅の刃グッズまで、10円や20円、ちょっと高めでも150円ぐらいの、お財布に優しいものばかり。
「子どもたちが、宝の山を見るように目を輝かせて入ってきます」と店主の野口里香さんは話す。長く児童館の職員だった経験を生かし、子どもたちの居場所になればと、駄菓子屋さんを一昨年に開いた。
午後3時、小学生たちが次々とやってくる。「こんにちは! 入ってもいいですかー」「おばちゃん、これいくら?」「また100円当たったで! このお店つぶれへん?」。にぎやかな会話が飛び交う。
購入前のお菓子はカゴに入れる、手の消毒をしてから入店するなどルールを決めている。小学1年生が自分でお金の計算が出来るようになるなど、成長する姿が見られてうれしいという。外にはテーブルとイスを置いて、子どもたちの社交の場にもなっている。
【写真】当たりを期待しながら友達と食べるのも楽しみの一つ
夢中で選んでいる子どもたちに好きな駄菓子を聞いてみると、10円の「ヤッター!めん」と答える子が多くいた。赤いカップに入った、一口サイズの乾麺。豪華なケーキやチョコを食べなれているはずなので、ちょっと意外だが、「めっちゃおいしいで! 食べてみ!」と満面の笑みですすめてくれた。
わざわざ遠方からやってくる大人もいる。懐かしさをかみしめながら、カゴいっぱいにお菓子を入れていく。「手に取るお菓子によって、世代が分かって面白い」と野口さん。土曜日は家族連れが多く、お店の外に列ができることもある。
野口さんは、「のんびりやっていくつもりでしたが…」と思わぬにぎわいに、戸惑いをみせるが、お店の前で過ごす子どもたちと野口さんの交流を見ていると、いつの時代も変わらない駄菓子屋さんの魅力が、そこにあるように思える。
駄菓子屋のぐち 人気商品をピックアップ
あなたはいくつ知っていますか?
子どもたちからの支持多数
大人に好評
駄菓子屋のぐち (福知山市前田52の18番地)
営業時間は、平日午後3時から6時まで、土・祝日は午前11時から午後4時まで。日曜日は休み。お店には自家製のお米も置いていて、大人の間でひそかな人気。
問い合わせ 電話090-9046-7537
※インスタグラム、ツイッターあり「駄菓子屋のぐち」で検索
(2021年2月25日両丹日日新聞掲載)