お正月の宿題 書き初め 

 もうすぐ冬休みです。お正月の宿題といえば、書き初め。福知山市中ノの書道教室「京翠書道会」会長の安達翠鳳先生に上手に書くコツを教えてもらいました。

集中すると心がすっきり

 慣れない筆を使うので、面倒だなと感じる人も多いかもしれません。でも、心を落ち着かせ、字に集中すると、日常の嫌なことが忘れられ、気持ちがスッキリするといいます。いつもより楽しんで、大きめの字で書いてみてください。

教えていただいたのは

安達翠鳳先生

 18歳から書の道を志し、書歴は68年になる。会長を務める京翠書道会では、園児から小中高生、社会人、さらに、80代までの生徒が学んでおり、市展入賞者や指導者も多く輩出している。

 文科省書写検定審査員
日本の書展・福知山市展招待作家

★大切なこと

一、正しく

 とめ、はね、はらいなど、お手本を見ながら正しい字を書きましょう

二、美しく

 全体のバランスが大切。一つ一つの文字がきれいでも、大きさがバラバラだったり、紙に対して小さすぎたりしないように気を付けて。

三、元気に

 大きめに力強く、のびやかに書こう。

★姿勢

 少し前のめりの姿勢が書きやすいです。イスに座って書くときは、机の高さがおへそより5センチ上くらいになるようにしましょう。

 深呼吸して、心を落ち着かせます。集中して、これから書く字のことだけを考えます。

★筆の持ち方

筆の軸の中ほどを持つのが望ましい。
筆は立てて書きます。

★呼 吸

一つの文字を書いている間は、息は止めるか、吐きながら

書いてみよう

「美」

横の線(横画)は6度ほど右上がりに書く。横画には、いろいろなタイプがあり、使い分けて書く
・仰画(ぎょうかく) 少し上に反り気味に
・平画(へいかく) まっすぐに
・覆画(ふくかく) 下に反るように
★四本目は力強く大きく

「し」

中心を考えて、やや左から書き始める

「い」

実際につかながっていなくても、つながっている気持ちで書く。これを意連(いれん)という

墨はたっぷりと、筆の根元までつける

ここが下がらないように注意
名前も大切な作品の一部。気を抜かずに書く。左の手のひらを下に置き、右手を乗せると書きやすい。枕腕法(ちんわんほう)という

安達翠鳳先生が実際に書いている様子を見られます

筆の動かし方を真似してみよう!

★道具について

 書道の必需品、筆、墨、紙、硯(すずり)を「文房四宝」(ぶんぼうしほう)といいます。

 

 筆は新しく買うなら、馬と羊の混毛がおすすめです。柔らかすぎず、硬すぎず、初心者でも書きやすいです。

 ザラザラしたもの、ツルツルしたものなどいろいろな種類があり、選ぶ紙によって、字に深みを出すことができます。小学生は、にじみにくいパルプ紙が書きやすいでしょう。

 学校では墨汁を使うのが一般的ですが、固形の墨をするのもいいものです。硯で墨をすると心が落ち着きます。
また、良質な墨からはよい香りがして、それも作品の魅力になります。

※あくまで参考に。新たに買いそろえなくても、学校で使っているもので十分です。

京翠書道会

 教室では翠鳳先生の書をお手本に、生徒たちが真剣に字の練習をしている。きれいな字に学校の先生も感心するという。また、字を書くことはボケ防止になると、定年後に始める人も多い。

2020年12月22日両丹日日新聞掲載

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