9月1日は「防災の日」

水害・土砂災害に関する避難情報の伝達方法が変わりました

 今年もすでに台風10号がやって来ましたが、台風シーズンはまだまだ続きます。災害時に頼りになるのが様々な防災情報です。そのうち水害・土砂災害に関する避難情報の伝達方法が全国的に見直されました。今回は、5段階の警戒レベルで伝えられる新しい避難情報、災害から命を守るための備えについて、福知山市危機管理室でお話をうかがいました。

日頃から確認しておくこと

住んでいる場所の状況を確認!

 自分の家や職場がどのような場所にあり、どんな時に避難が必要かを知ることが大切。福知山市をはじめ各市町では、台風や局地的豪雨などによる水害や土砂災害などの災害リスクを示した防災マップを作成しているので有効に活用しよう。

避難場所や避難経路を確認!

 いざ、避難情報が発令された時、速やかに避難できるよう、どこへ(避難場所)、どのようにして(避難経路)避難すればよいか、日頃から家族や地域で確認しておくとよい。また、避難所で必要なものは最低限自分で持ち込むのが基本なので、普段から非常持出品を用意しておこう。

危険性が高まってきたら編集

5段階で伝えられる新しい避難情報

警戒レベル4で全員避難

 西日本を中心として当地方にも大きな被害をもたらした2018年7月豪雨。この豪雨災害を踏まえ、水害・土砂災害の避難勧告などに関する国のガイドラインが改正された。これを受け福知山市でも6月から、新たに5段階の警戒レベルで防災情報を伝えている。

 新たな伝達方法は、災害発生のおそれの高まりに応じて、住民にとるべき行動を直感的に理解してもらうため、1~5の警戒レベルごとに、行動を促す情報、住民がとるべき行動を下の【表1】の通り示している。

 警戒レベル3で、避難に時間がいる人(高齢者、障害者、乳幼児等)とその支援者は避難を開始。その他の人は避難の準備を整える。レベル4で速やかに全員避難となるが、「不安を感じたら、避難情報にかかわらず早めに自主避難を開始してください」と危機管理室は話す。

【表1】 5段階の警戒レベル

2つの避難方法

 避難には、①避難所や親戚の家などへの避難(立ち退き避難、水平避難)と②高い場所への避難(屋内安全確保、垂直避難)がある。避難所に向かうのが逆に危ない場合は、無理に屋外に出ることはやめ、高い建物や自宅の2階(土砂災害の危険がある場合は斜面と反対側)など少しでも安全な場所に避難する。

【ポイント1】 近所で声をかけあって一緒に避難

 昨年の7月豪雨災害では、消防団や自主防災組織、地域の住民や家族が声をかけあうことで避難が進んだ事例が各地で報告されている。いざという時に互いに助け合える地域づくりを普段から進めることが大切。

【ポイント2】 避難したけど災害が発生しなかったら

 “損をした”と思わず、“実践的な避難訓練ができた”くらいの気持ちで。
一番避けたいのは、「前回避難して何も起きなかったので、今回もきっと何も起きない」と考え、避難せず被害に遭ってしまうことだ。

警戒レベル4になると、このアナウンスが流れる

 ●月●日午後●時●分

 ●●地区に土砂災害に関する警戒レベル4、避難勧告を発令しました。

 現在、●●地域に土砂災害警戒情報が発令され、土砂災害の危険性が高まっています。

 土砂災害の危険がある区域にお住まいの方は、すべての1次広域避難所●箇所を開設していますので、速やかに全員避難してください。

 なお、周りの状況に十分注意し、避難することが危険な場合は、近隣の安全な場所か家の2階の山側と反対の部屋に移動するなど命を守る最低限の行動をとってください。

防災訓練に積極的に参加を

 「防災の日」に合わせて各市町で防災訓練が行われる。福知山市では、9月1日(日)午前8時~11時、大江町公庄地区由良川左岸河川敷(在田橋周辺)で、洪水・土砂災害を想定して「福知山市地域防災訓練」を行う。

 「大江町の主会場のほか、各地域でも避難訓練などの防災訓練が実施されます。あなたの参加が自分の命を守り、地域を救うことにつながります。ぜひ、積極的にご参加ください」と危機管理室は話す。

取材協力:福知山市役所危機管理室    参考文献:福知山市役所危機管理室発行「福知山市総合防災ハザードマップ」(2018年3月作成)

2019年8月24日号掲載

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