気分が上がる 春の片付け講座
入学、就職、異動など節目を迎える人が多いこの季節、家の中を片付けて、心機一転、新年度を迎えましょう。
整理収納アドバイザーの瀧本ルミ先生に、簡単にできて、長続きする片付けのコツを場所別に教えてもらいました。
片付け初心者に先生がお勧めするのは、玄関と洗面台下。「面積が小さいので、短時間で成果が実感できます」
整理収納アドバイザーるんるんのおうち 瀧本ルミ先生

整理収納アドバイザー1級。自宅で継続型の片付けレッスン「おうちレッスン」を開講したり、訪問サポートも行っている。福知山市在住。TEL080-3853-6183。
玄関

玄関は、家に来た人が必ず通る場所。理想は、「物がない」状態。埃が溜まりにくく掃除もしやすくなります。

扉を閉めたらこんなにスッキリ!

棚ごとに家族の名前をラベリング
靴は下駄箱に入りきる分だけ持つようにします。履きにくいと感じる靴は、たぶんもう使いません。思い切ってお別れを。
下駄箱は棚ごとに誰のスペースか決めます。靴を戻すのが苦手な子どもも、学校の下駄箱のように名前をラベリングしておくと、自然とできるようになります。
小物類はパーツキャビネットで分類

家や自転車のカギなど細々したものは、パーツキャビネットに小分けして入れておきます。誰でもわかるように引き出しにはラベリングを。小さめのビニール袋も入れておくと、ごみ入れなどに使えて便利。
傘立てを出すのは雨の日だけ

傘や子どものボールなども床に置かず、S字フックなどにかけて吊るします。傘立ては出しっぱなしにすると中が汚くなるので、雨の日にだけ出します。
アウターも玄関に収納

スペースがあれば、アウターや帽子、手袋なども玄関に収納。埃や、花粉を家の中に持ち込まないようにします。
ひと手間で脱臭剤が可愛く変身

気になる靴の匂いには、竹炭が効きます。オーガンジー生地のラッピング袋に入れて可愛くアレンジしました。
「夫の靴にも忍ばせて置いたら、匂いがおさまって本人もびっくりしていました」
洗面台下
スペースが狭く、排水管が邪魔で物が入りきらないと不満に思う人が多い洗面台下。工夫次第で収納力がアップします。
持ち物を把握するところから
「まず、開きや引き出しの中身を全部出してみてください」。洗剤や歯ブラシのストックが思った以上に見つかること必至。次に、いるものといらないものの仕分けを。いつ買ったのか思い出せない化粧水など、長い間使っていないものは不必要なものです。
「立てて収納」が基本

収納区域が狭いので、できるだけ立てて収納します。「一目で在庫が分かり、管理しやすくなります」。
化粧品はバラバラになりがちなので、小分けの収納ケースに分類。種類ごとに部屋を作るイメージで。
小包装の試供品をたくさん貯めている人も多いのでは。「密封されているようでも、中身は劣化していきます。もったいぶらずにジャンジャン使いましょう」
歯ブラシも、毎月1回替える日を決めておけば、ストックは1本で十分。
アイブロウやマスカラを入れるケースは、100円ショップのペン立てを横にして使用。斜めになっているので、高さのない引き出しに便利です

化粧水や乳液の瓶は、100円ショップの仕切りケースに1本ずつ小分け。引き出しを開閉したときも倒れません

←上段の引き出し。どこに何があるか一目瞭然!

タオルは、畳んだときに輪になる方を上にして入れるとキレイ
寝る前の小掃除で綺麗を持続

一日の終わりに、その日使った手拭用タオルで鏡やシンクをひと拭き。そのまま洗濯機へポイ。毎日の小掃除でキレイが持続します。

カバンの底で使いかけのポケットティッシュが発見されることないですか? 紙だって劣化します。まとめてケースに入れておき、排水溝の掃除に利用します。
片付けが苦手な記者が実践してみました
先生のお家の洗面台下は引き出しタイプなのですが、我が家は、開き戸(小さな引き出しも付いてます)。そこで、開き戸タイプの収納のコツを教えていただきました。
BEFORE

引き出し。とにかく詰め込んでいます。

下の開き戸の中。奥に何があるのか、よく見えません。

全部出したら、こんなに入っていました…。 オシャレ着洗剤のボトルを3本発見。空の容器や固まった洗剤なども。
AFTER

いらないものを処分し、用途ごとに分類して、
100円ショップなどで売っているケースに収納しました。

最後に「ラべリングは必ずしてくださいね」とアドバイスをいただき、ひとまず合格をいただきました! 嬉しくて、つい開けちゃいます。

これを使いました
「シンク下収納ラック」
幅と高さが調節でき、排水管の部分に合わせて板を外すことができます。
【番外編】 入学・卒業シーズンならではの悩み
通知表や卒業証書を一括管理 幼稚園から高校までOK 「賞状ファイル」
最後に、この時期ならでは悩みを一発解決してくれる便利グッズを紹介してもらいました。年度末、子どもがもらってくる通知表や賞状。成長を振り返る大切なものですが、年々増えていくので管理が大変。そんな悩みに応える画期的なアイテムが、賞状ファイル。インターネットなどでも販売しています。

卒業証書は筒に入れたままにすると、誰のいつのものか分かりづらいうえに、ゴロゴロと転がります。筒は処分し、賞状ファイルに入れておきましょう。

「うちでは絵や手紙なども入れてますが、保育園から高校まで1冊で収まります」。
背表紙に名前のラベリングを忘れずに。
収納のポイント
在庫を把握する
まず、すべて出してみて、何をどれだけ持っているのか知ることが重要。管理能力を越える在庫は持たないように。
ラべリング

何が入っているのか分かりやすくするために、収納場所にラベルリングは必須。自分はもちろん、家族も自然と元あった場所に片付けてくれるようになります。
おすすめは、テープライター。最近はさまざまなタイプが販売されています。
写真は先生愛用の「テプラ」。宝石箱のようなデザインで、使うのが楽しくなりそう。
2019年3月23日号掲載