観音堂と山門が国登録有形文化財に 寺町の海眼寺
2026年04月25日 のニュース
京都府福知山市寺町、臨済宗南禅寺派・海眼寺(芝原三裕住職)の観音堂と山門が、国登録有形文化財に新規登録される見通しとなった。観音堂には秘仏・千手観音像が納められ、山門は江戸期の時代を映す装飾が施されている。
登録有形文化財は、原則として建設後50年以上が経過しており、「国土の歴史的景観に寄与している」「造形の規範となっている」「再現することが容易ではない」建築物などを後世に幅広く継承していくための登録制度。
国の文化審議会がこのほど開催され、同寺の観音堂と山門を含め全国139件の建造物を登録するよう文部科学大臣に答申。市内の登録有形文化財としての建造物は14件となる。
観音堂は江戸期にはあったとされるが、1860(安政7)年に焼失し、1877(明治10)年に再建。2024(令和6)年に100年ぶりに改修した。
正面の厨子には本尊の千手観音像が秘仏として納められ、左右には西国三十三番札所の観音像がまつられている。観音堂の正面には、幕末から明治にかけて丹波丹後で活躍した彫師・安井安右衛門が彫ったとされる唐獅子やボタンなどが見られ、天井には龍が描かれている。
山門は1853(嘉永6)年の建築で、間口が約1・8メートルある一間一戸の二層の楼門で、当時の豪商が寄進したと伝わる。上層部分には、先の大戦で供出された鐘に代わり、戦後に鋳造された鐘がある。木鼻(木の端)などの彫刻が江戸時代の特徴を示しているという。
芝原住職は「檀家や地域の人に守られてきた建造物であり、登録されたことはありがたいです。そういう文化財が身近な場所にあることを知らない方もおられるので、ぜひ見に来てほしい」と話している。
参拝は自由で、事前に連絡すれば観音堂の中を見ることができる。また、冊子「海眼寺かんのん堂 大改修の記録」(A4判)を作成していて、数に限りがあるが、希望者に配布している。問い合わせは電話0773(22)3247の同寺まで。
写真上(クリックで拡大)=明治期に再建された観音堂
写真下(クリックで拡大)=江戸期の特徴を表している山門








