専門性より基礎重視 生徒数減で部活動改革 夜久野中運動部

2025年11月19日 のニュース

 生徒数の減少で従来の学校部活動の運営が難しくなる中、子どもたちの可能性を狭めないために-。京都府福知山市夜久野町高内の小中一貫教育校・夜久野学園(古寺良行校長)が、競技の専門性よりも「基礎体力とスポーツの楽しさ」を重視する新たな部活動方針にかじを切った。取り組みの一環として17日、運動部の中学1、2年生がドイツ発祥の運動プログラム「バルシューレ」を初体験した。

 同町では少子高齢化が進み、今年度の中学生は3学年で計39人。陸上部と男女バスケットボール部のみとなった運動部では、限られた選択肢から部活動を選ぶ状況が続く。3年生の引退後は人数不足が一層深刻で、練習内容が制限されたり、競技大会も何とか出場している現状だ。

 こうした課題を受け、同学園は「将来の可能性を閉ざさない運動環境づくり」を掲げ、競技特化ではなく基礎体力づくりや多様な運動との出会いを重視した新方針へと転換。市教育委員会と協力し、その実践として今回の講習会を企画した。

バルシューレ初体験

 バルシューレは、ボールを投げる、打つ、捕るといった運動の基本動作を遊び感覚で身に付けるプログラム。講師を務めた一般社団法人福知山ユナイテッドの浅尾潤一さんの指導のもと、生徒たちは、ふわりと落下するスカーフを狙ってボールを投げたり、的に向かってボールを転がしたり、蹴ったりする種目を次々と体験した。

 種目の中には走る動作も多く、グループに分かれての対戦形式では息を弾ませながら盛り上がった。

 女子バスケ部キャプテンの北原心愛さん(2年)は「すごく楽しかった。どうやったら思ったところにボールが転がるのか頭も使いました。普段の部活動のウォーミングアップにも取り入れてみたい」と話していた。

 同学園では1月と3月にも講習会を実施予定で、生徒が多様な運動に触れられる機会を継続していく。

 
写真(クリックで拡大)=バルシューレに取り組む生徒たち

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