牧川にサケの捕獲網設置 多くの遡上に期待

2025年11月01日 のニュース

 3、4年前に多く放流したサケの回帰が見込まれ、豊漁への期待が高まる中、京都府福知山市波江の由良川支流・牧川に28日、遡上に合わせて捕獲網が設けられた。由良川サケ環境保全実行委員会(佐々木幹夫会長)の事業の一環で、捕獲した魚から採卵し、市民も協力して稚魚に育て、来春放流する。

 実行委は卵の孵化から稚魚に成長するまでの飼育、放流を通じて、子どもたちや地域住民の郷土愛を育み、河川環境保全への理解を深めてもらっている。

 例年、捕獲網を設置すると、20~30匹のサケが捕れるが、昨年は雨で水量が増えたことに加えて、捕らえたサケを入れていたいけすが壊れたため、捕獲量が少なかった。取り寄せる予定だった新潟産のサケの卵も確保できなかったが、地元で捕った2匹のサケから約6千粒の卵を得た。

 捕獲網は、実行委から委託を受けた「さけのふるさと由良川を守る会採捕者の会」の桐村啓之会長(66)、会員で桐村会長の3女・夏美さん(34)と夫の大剛さん(42)、牧川養殖漁業生産組合の衣川務組合長(73)が設置した。

 場所は牧川の天神橋下流で、約20メートルの川幅いっぱいに等間隔で鉄杭を打ち込み、網をV字型になるように張り、中央のたまり部分には、サケを誘導する仕掛けを設けた。11月末まで設置する予定。

 今後、衣川組合長や桐村会長が連日川に行き、サケの捕獲状況とともに、網に落ち葉などが引っかかっていないかなども確認していく。

 今秋は10月18日に天神橋の上流などでサケの遡上が確認されている。衣川組合長は「今年は3、4年前にたくさん放流した時のサケの回帰が期待されるので、再会が楽しみです」と話している。

 

写真(クリックで拡大)=しっかりと網を設置する衣川組合長(右)ら

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