戦後80年、記憶を語り継ぐ夏 三和町で日替わり体験談と資料展

2025年07月15日 のニュース

 戦後80年を迎える今年、地域に残る戦争の記憶や記録を次世代へ伝えようと、「戦後80年三和実行委員会」(藤田洋嗣委員長)は16日から8月9日まで、京都府福知山市三和町上川合のかわい承学校(旧川合小学校)で、戦争・平和企画展「戦争タイムスリッパー」を開く。市内に残る遺品を展示し、日替わりで戦争遺族らが体験談を語る。

 子どもたちへの記憶の継承に加え、平和について考える機会とすることが目的。市遺族会三和支部の有志9人が終戦80年記念誌を作成すると知った三和学園地域講師・吉田武彦さんが「自分たちも何か連動できることはないか」と考え、企画が動き出した。

 その後、同三和支部のほか、カワイリバースプロジェクト、ふりそでの少女像をつくる会、共に幸せを生きるWAのクラブ教育部門「ふくちっこ」が協力。各団体の代表者ら5人で実行委を組織し、6月上旬から会議を重ねて準備してきた。

 企画展は、8月3日を除く毎日午前8時から11時まで開催。海軍双眼鏡、戦地から送られた軍事郵便といった遺品、実物大の長崎原爆模型をはじめ、学童疎開や福知山海軍航空基地の関連資料、中学生が作った「ふりそでの少女像」に関する資料、アンネのバラ関連の写真などを展示する。

 また9時からは、「ちっちゃなおはなし会」と題し、記念誌に寄稿した三和地域の住民が「戦中戦後の菟原小学校」「父の戦争体験談」などのテーマで、1時間ほど日替わりで話す。かつて高校生たちが作った、六人部の被爆者を取り上げた紙芝居の披露などもある。

 また最終日の8月9日には、「ふりそでの少女像」がある長崎原爆資料館と中継で結び、原爆がさく裂した午前11時2分に黙とうし、みんなで平和への祈りを捧げる。

 藤田委員長は「戦中、戦後を知る人の生の声、実物の遺品などを見て、平和と戦争のことを考える機会にしていただきたい。夏休みの自由研究としても最適で、スタッフが作成のサポートもするので、会場で声を掛けてほしい」と話し、来場を呼びかけている。


写真上(クリックで拡大)=何度も会議を重ねてきた
写真下(クリックで拡大)=チラシも自作して周知を図っている

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