「1回だけなら…」関わると抜け出せない 闇バイトに警鐘鳴らす 福知山署の課長が解説

2025年07月08日 のニュース

 SNS上で犯罪の実行役を募集する「闇バイト」について、実情や対策を学ぶ講演が5日、京都府福知山市の福知山市役所隣にあるハピネスふくちやまで開かれた。子どもの健全育成に関わる約100人を前に、福知山署生活安全課の橋本圭司課長が、軽い気持ちで加担し、後悔した検挙者の声も交えながら、詳しく解説した。

 橋本課長は、SNSやインターネット掲示板によるアルバイト募集のうち、「最低5万円から支給」「DM(ダイレクトメール)でご連絡を」といった文言があれば、「闇バイトの可能性が高い」と指摘。「報酬が高すぎる、『DMで連絡』は要注意」と警鐘を鳴らした。

 甘い言葉に誘われ、受け子募集などに応募してしまうと、「犯行グループに身分証明書や顔写真のほか、家族や交際相手の個人情報も聞かれ、仕事を断ると家族全員殺すなどと脅迫される」とし、「たった一度でも加担すれば、離脱は困難になる」と伝えた。

 また「1回だけなら大丈夫と思っていた」「脅されて抜けられなかった」「家族や警察に相談すればよかった」など、闇バイトで検挙された人の生の声も紹介。今後も犯行グループから誘われないか、不安を抱えながら生活する若者もいるという。

 橋本課長は「闇バイトは、バイトではなく犯罪です。遊ぶ金が欲しい、といった安易な理由で応募すれば、脅されて何度も犯罪を繰り返すことになり、逮捕されるまで使われて捨てられる。そのことをぜひ、子どもたちに知らせてほしい」と呼びかけた。

青少年健全育成大会 少年の主張なども

 講演は、市、市教委、市青少年問題協議会主催の「市青少年健全育成大会」の一環として行われた。

 大会ではこのほか、少年の主張として、日新中学校3年の山元日葵さんと杤岡愉唯斗君、2年の井上向日葵さんのグループ、雀部小学校6年の廣瀬暖真君がそれぞれ発表した。

 また、善行少年として1団体、青少年健全育成活動推進者の1団体、12人を表彰。市内健全育成団体の紹介、青少年を取り巻くよりよい環境づくりなどを誓う大会宣言もあった。

 大会で表彰を受けたのは次のみなさんと団体。

 善行少年=府立大江高校生徒会▽青少年健全育成活動推進者=塩見昌也、高尾正夫、大野森志、高山敏、雲川干城、植村和昭、塩見保行、濱友啓、小中和美、今次淳一、前田昭男、中江文夫、市成和地区安心・安全見守り隊

 

写真(クリックで拡大)=闇バイトの実態を説明した

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