特殊詐欺の被害額増加 防犯電話機購入に福知山署が補助

2024年03月07日 のニュース

 京都府内で昨年に発生した特殊詐欺被害は189件。前年より15件少ないが、被害総額は1・8倍の6億6090万円に増え、被害の高額化が進んでいる。犯人の接触手段の8割は固定電話で、被害を防ぐため、府警福知山署(柴田享司署長)は、防犯機能付き固定電話機の購入補助事業に力を入れている。

 同署によると、昨年の福知山市内の被害は2件(前年比1件増)で、被害額は676万6千円(同467万6千円増)。内訳は、預貯金詐欺とキャッシュカード詐欺盗だった。予兆案件は84件。前年より16件増えた。

 補助事業は、福知山市内の電話機販売店や家電量販店の協力を得て取り組み、1台につき一律1千円を補助し、代金が1万2千円以上の場合は2千円出す。昨年9月1日~12月31日の受付期間で58件、今回は2月1日~3月31日の期間を設け、3月6日時点で10件の利用があった。

 同署生活安全課は「特殊詐欺被害に遭わないためには、犯人との接触を断つことが一番です。ぜひ補助金制度を活用して、防犯機能付き固定電話機の導入を」と呼びかけている。

 補助対象の電話機は「この通話は録音しています」と、警告メッセージが流れ、自動録音する機能が備わっている。犯人は声を録音されるのを嫌う傾向にあり、被害防止の効果があるという。

 電話機の購入・設置促進を図るため、福知山防犯協会(高見彰会長)の支援を受けて補助事業に取り組んでいて、府電機商業組合福知山地区加盟店の22店舗と大型家電量販店3店舗で購入して設置する市民が対象となる。

 

写真(クリックで拡大)=通話前に警告が流れる録音機能付き電話機

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